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授業E | ![]() |
授業の構想 | ![]() |
「命」や「責任」を軽んじる風潮がある昨今,資料「償い」(さだまさし氏のCD『ウルトラ・スーパー・ミラクル・ベスト』)の中の「自分の罪を精一杯償おうとする主人公」の姿を通して,人間のあり方・生き方を問いたいと思い実践しました。また,それでも償いきれない罪の重さがあることを感じさせ,かけがえのない「命」についても考えさせたいと思い,授業を仕組みました。 | 歌詞を使って学習し,終末でCDを聞かせてまとめることがポイントです。また,資料は3つの場面に分けて提示して授業を展開していった方が,登場人物2人のそれぞれの思いに寄り添うことができます。深く考えさせることにより,人間のよさと償いきれない罪の重さ,責任の重さを感じさせましょう。 |
指導 過程 |
学習活動と主な発問 | 生徒の反応 | 留意点 |
導入 | 1 作者について知っていることを発表する。 |
CMに出ている人 映画を製作した人 TVドラマの主題歌を書いた人 |
作者の写真等を黒板に提示する。 |
展開 | 2 第1場面のあらすじを把握し,資料について考える。![]() |
許せない 謝っても主人は帰ってこない 主人を返して 謝られてもどうしようもない |
雷雨の効果音を流しながら,教師が歌詞の第1場面(事故直後)を読み聞かせる。 あらすじのポイントとなる言葉を短冊にしておき提示しながら,内容を把握させる(資料は与えない)。 自分の大事な人が奪われたら,どんな気持ちになるかについても考えさせる。 ![]() |
3 第2場面(奥さんからの手紙)を読み,資料について考える。![]() |
苦しくて仕方がない もう,やめてほしい 前を向いて歩きたい ゆうちゃんにも前向きに生きてほしい ゆうちゃんの優しさが悲しい |
本物の奥さんからの手紙を読むような演出をし,封筒から手紙を出し,ゆっくり読み聴かせる。 |
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a <許せた> ゆうちゃんの誠実さが伝わったと思うから 許さないと前へは進めないから b <許せない> ご主人は帰ってこないから 償いきれないことだから |
どんなに誠実に償おうとしても,簡単には許されないことがあることに気付かせる。 |
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a <やめる> 奥さんを苦しめているのならやめようと思ったと思うから b <やめない> どうやって償えばいいか他に方法が思いつかないから どんなに償っても償いきれないことをしたという罪の意識から逃れきれないから 人が許しても自分が自分を許せないから |
奥さんの気持ちを思いやる気持ちと,自分のやるせない思いの間で揺れるゆうちゃんの気持ちに気付かせたい。 |
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4 第3場面(ゆうちゃんを見つめる「私」の思い)を読み,本時のまとめをする。![]() |
ゆうちゃんは,いい人なのに ゆうちゃんの救われる道はないだろうか 償いきれないこともあるんだ 2人とも前向きに生きてほしい |
少しの油断・不注意が大きな過ちを引き起こし,いい人たちが悩み苦しむ姿を見つめさせ,人の心や体を傷つけることの怖さを感じさせたい。そして,自分や他人の命や心,体を大切にしようとする態度を育てたい。 |
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終末 | 5 本時のまとめをする![]() 6 歌詞を見ながらCDを聴く |
人間っていいな でも,少し悲しい 責任ある行動をしたいな 命を大事にしたいな |
自分の日頃の言動についても振り返らせたい。 「人間のよさ」と「かけがえのない命」について一言語り,余韻を残して終わりたい。 |