学習活動と主な発問 |
指導上の留意点と子どもを見る視点 |
備 考 |
 1.本時までの学習を振り返る。
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○ 冊子(前時の資料や自分が書いたふりかえりカード)をもとに,前時の学習を想起させる。
○ 自分で考えたことや家の人に聞いたことの中から,特に「自分の命を支えてくれるお母さん」に焦点を当てて紹介する。ここから,本時の資料へとつなげていく。
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・冊子 |
2.資料「この命のかがやきを」を読んで話し合う。
(黙読させた後)自分が「いいなあ(感動)」と思ったところはどこですか。そう思ったところに,線を引きましょう。 |
佐江子さんのために,このお母さんだからできたことって何でしょう。 |
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○ その後,教師が範読をしながら話合いを進めていく。
○ 佐江子のためにお母さんがしてきたこと(命の支え)を見付けさせ,発表させる。
○ お母さんの思いに共感できるように,お母さんのしてきたことをもとにして,次のようなことも考えさせたい。
◇ 行為に込められた母親の思い
◇ 母親の行為に対する佐江子の気持ち
◇ 自分の経験(2時目の後に考えたり調べたりした「自分の命を支えてくれた人」などから) |


【子どもを見る視点1(発言・ワークシート】
(◆…価値についての理解)
(→…道徳的心情)
◆遠足の時,「お母さんは佐江子の足だよ。」と言いながらおぶってついて行ったこと。
◆ずっと自転車で送り迎えしていたこと。
◆自転車の後ろに乗れなくなったからといって,41歳で車の免許を取ったこと。
◆毎日カバンを持って教室まで送っていったこと。
◆宿泊学習の時,「どうか一泊だけでも行かせてやってください」と一生懸命頭を下げて頼んで回ったこと。
→・お母さんはそのときそのときで佐江子さんのためを考えて,自分のできることを精一杯しているんだなあ。
→・佐江子さんのために40才を過ぎて免許を取るなんてすごいなあ。
→・ここまでしてもらって佐江子は幸せだったろうなあ。その気持ちは佐江子に伝わったはずだ。
→・支えてもらうってありがたいことだなあ。
◆つらくて涙が止まらないとき黙って私の手を握ってくれる。
◆布団にはいるとき,「いい夢見なさい。」と口癖のように言ったこと。
◆佐江子がつらくて悔しくて泣きたくなるとき,涙を流すまいと頑張っていること。
→・お母さんは,いつも佐江子さんのことを気にしているんだなあ。
→・お母さんだってつらいはずなのに,それを見せずに元気に励ますなんてすごいなあ。
◆手術を前にして,佐江子以上にドキドキしていること。
◆初めて親の付き添いなしで遠足に行けたとき,涙をぼろぼろ流していたこと。
→・お母さんは,佐江子さんの喜びも悲しみも自分のことのように感じているんだなあ。 など
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○ お母さんの行為の裏にかくれている佐江子への思いに気付かせることで,「命を支えてくれる人(行為)」のすばらしさに気付かせたい。そこから,次の学習活動である「命の大切さ」「生きていることのすばらしさ」につなげていきたい。
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・資料 |
3.教師の体験談を聞いて,命の大切さについて考える。
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○ 教師が体験した『死』やその時に考えたこと・したことを知らせることで,命の大切さについて考えさせる。
○ 生きていることのすばらしさや命の尊さにも気付かせたい。

【子どもを見る視点2(発言・ワークシート】
(価値についての理解)
・命って本当に大切なんだ。
・自分にもこんな経験がある。
・自分のお母さんも命を支えてくれてる。
・残された人の悲しみははかりしれない。
・命は自分だけのものではない。
(道徳的心情)
・生きているってすばらしいな。
・もっと自分の命を大切にしていきたいなあ。 |
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4.ふりかえりカードを書く。 |
○ 命について心に残ったことや,更に考えたいことなどを書かせる。


【子どもを見る視点3(発言・ふりかえりカード】
○「子どもを見る視点1」の内容
○「子どもを見る視点2」の内容
○1時間での自分の変容
(価値についての理解)
・私にも命の支えはいるのかなあ。
・私はこれまでどんな命の支えを受けてきたのかなあ。
(道徳的実践意欲と態度) ・私も命を支えられる人になりたいなあ。 |
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・ふりかえりカード(実物)
・ふりかえりカード(枠)
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5.広げる。
みんなにも命を支えてくれる人はいますか?どんな支えを受けてきたのでしょうね? |
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○ 「自分の命はだれに支えられてきたのか」「どのように支えられてきたのか」を自分で考えたり調べたりすることで,「命を大切にしたい」という心情を更に育てたい。
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