「児童生徒一人一人が居心地のよさを感じる学級集団づくり」について提案します!

               
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(4) 対応策の検討
  ア チームによる検討会の進め方
 
 アンケート結果と「学級把握シート」を持ち寄って、対応策の検討会を行いましょう
   アンケートを実施したら、アンケート結果と教師の観察をまとめた「学級把握シート」を基に、学級が抱える問題解決のためにどのような対応をしたらよいかを検討します。アンケートの結果は、学級担任が一人で活用することもできますが、学級経営について他の教師のアドバイスや学年のサポートが欲しいときもあります。そのようなときは、アンケートの結果と教師の観察をまとめた「学級把握シート」を持ち寄って検討会を行うことで、学級集団づくりのための具体的な対応が見えてきます(図4−1)。
   本研究では、「K−13法」(河村  茂雄著  『Q−U入門』  pp.72-73)を参考にして検討会を実施しています。「K−13法」は、教師同士が抵抗なく、具体的な問題解決方法についての検討会を進めることができる事例研究法です。インシデント・プロセス法、ブレーンストーミング法、KJ法の一部を活用した、メンバー全員参加による、集団思考・体験学習型の事例研究法です。
 
図4−1 意図的・計画的な学級集団づくりの流れ
 
 ●学級担任は、検討会までに「学級把握シート」を作成しておきましょう

学級担任は、アンケート結果と日常観察を基に「学級把握シート」を作成します。

→「学級把握シート」についてはこちら
                
 ●チームによる検討会を行いましょう
 検討会のメンバーは、学級担任と学年職員、養護教諭、教育相談、生徒指導、管理職、
 特別支援教育コーディネーターなど、その学級にかかわりのある先生です。
 1学級1時間以内を目標に、検討会を実施しましょう。

   

 

 @現在の学級の状態を把握する(15分)

    ◆学級の様子について、よい・できていると感じていることや問題及び課題と感じていることを発表し合う(5分)。
    ◆学級担任は、現在の「学級把握シート」の内容を発表する(5分)。
      検討会のメンバーは、アンケート結果(「Q−Uのプロット図」や「がばいシート」)に書き込む。
    ◆メンバーから、学級担任へ質問をする(5分)。
      検討会のメンバーは、学級担任に発表内容についての疑問や確認の質問をする。
     
 A学級の問題の要因を考える(10分)。
    ◆全員で、問題が発生した要因や解消されない要因を推測して、「検討会シート」に記入する。
                
  B対応の方針を決める(5分)。
    ◆@Aを踏まえて、 リレーションの確立とルールの確立のどちらから意識して取り組んでいくかのを決定する。
     
  C問題への対応策を検討する(30分)。
    ◆学級の問題に対する解決方法を、「検討会シート」に記入する。
   

※ 下記の内容から選択し、具体的な対応策を提案する。
  ・ 学年の連携の仕方(TTや合同授業等、学級担任の役割の明確化)
  ・ 保護者とのかかわりづくり
  ・ 学級担任の対児童生徒へのリーダーシップの取り方のポイント
  ・ 教科・領域での進め方のポイント
  ・ 学級活動の展開のポイント(朝・帰りの会も含めて)教科
  ・ 給食・掃除時間の展開のポイント
  ・ 時間外(休み時間・放課後)に必要な対応(個別面接・補習授業等)
  ・ 学級学級担任のサポートの在り方、作戦会議の計画
  ・ その他

      まずは、個人で考えて発表する。
具体的で、誰でも取り組むことができる内容を提案する。
学級担任は、対応策について不安な内容を確認する。
学級担任以外の協力が必要な場合の協力体制や、役割分担についても確認しておく。
 
 ●対応策を実践しましょう
 対応策を選択して計画を立てたら、実践してみましょう。
 ○対応策を選択する。
    学級担任が取り組む具体的な対応策を選ぶ。
       
 ○対応策の計画を立てる。  
    ◆学級担任(協力者)は、対応策を実践するための計画を立てる。
      ・対応策についての具体的な計画を立てる。
・「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」実践するのかを明確にする。
・実践するための準備が必要な場合は、「誰が」「何を」「どこまで」するかなどを明確にする。
                   
 ○対応策を実践する。
    ◆学級担任 (協力者) は、計画に沿って対応策を実践する。
 
 ●実践した対応策を振り返りましょう
 実践した対応策を振り返り、必要に応じて見直しや修正を行いましょう。
  学級の状態を学級担任が発表し、同じ対応策で進めるのか、対応策を再検討するのかを判断します。
取り組んで効果があった対応策を続け、効果がなかったものは別の対応策に変えてみましょう。
   
 

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