他者に対する広い心を育てる道徳の時間を提案します。

3 研究のまとめ
 
 (1) 研究の成果
 @ 複数時間扱いの学習指導を取り入れた授業について

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  複数時間扱いの学習指導を取り入れ、道徳的価値の自覚の3つの事柄を主眼とした3時間の授業を行いました。1時間ごとに1つの事柄を主眼とした授業を行うことで、よりねらいに迫ることができることが分かりました。また、クラスの人との関わりにおいて、生徒が相手のことを考えて接しようとする態度や自分とは違った考えでも受け入れようとする態度が見られるようになりました。1時間の授業だけでは難しいクラスの人との関わり方について、関心を高めることができたと考えます。

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  複数時間扱いの学習指導を取り入れたことで、1時間の学習指導では、道徳的価値の自覚を深めることができなかった生徒が、同じ内容項目に対する意識が持続できました。これにより、道徳的価値の自覚を深め、それぞれの違いを認めようとする態度が見られるようになったと考えます。
 
 A 他者に対する広い心を育てる授業の工夫について
  
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グループでの話合いを取り入れたことで、学級全体の場では発言できなかった生徒が自分の考えを発表することできました。そのことが、多様な考えに触れる機会になり、いろいろなものの見方や考え方の違いに気付
き、それらの存在を受け入れようとすることにつながったと考えます。


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  書く活動を取り入れたことで、生徒が自分の考えをまとめ、書いたものを見直すことができ、考えを深めることにつながったと考えます。また、他の生徒の考えを聞き、ワークシートに書くことによって、自分と他の生徒の考えの違いが明らかになり、道徳的価値の自覚を深めることにつながったと考えます。
 (2) 研究の課題
   ・     本研究では、内容項目2−(5)を道徳的価値の自覚の3つの事柄を主眼とした授業計画で道徳の学習を行いましたが、違う事柄を中心とした授業計画で道徳の学習を行ったり、同一の内容項目だけでなく複数の内容項目を組み合わせたりするなど、複数時間扱いの学習指導が他にもあると考えます。今後も、他の複数時間扱いの学習指導の研究を継続し、計画的に取り組む必要があると考えます。
   

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   内容項目2−(5)は、他の多くの項目と関連があり、ねらいに迫る学習指導過程の工夫が必要と考えます。そのために、資料の内容とねらいとの関連、生徒の実態、発問構成などについて、更に研究を進める必要があると考えます。
 
     

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