これからの算数科学習指導について提案します!

 小学6年  「拡大図と縮図」    8/8時の学習プラン 
        実際には測定しにくい長さを、縮図をかいて求める方法を考えよう
  1 本時の目標
   ○  縮図を活用して、実際には測定しにくい長さを求めようとする。
 
【算数への関心・意欲・態度
   ○  縮図を活用して、実際には測定しにくい長さを求めることができる。
 
【数量や図形についての技能】
     
  2 算数的活動について
   (ア)応用する活動として、 縮図をかいて実際の長さを求めさせる。
   (イ)説明する活動として、 辺の長さや角の大きさについて調べたことを説明させる。
     
  3 本時の展開
 
過程
学習活動
指導上の留意点(・)、評価規準と評価方法(◎○)
算数的活動(◇)、ICT利活用(◆)
つかむ
 本時の問題を知り、課題をとらえる。

[問題]

学校の体育館の天井までの高さを求めよう。

体育館の天井までの高さは何mくらいあるか考えさせ、目測での予想は難しいことや直接測れないことに気付かせる。
実際には測定しにくい長さを、縮図をかいて求める方法を考えよう。
見通す
 解決の見通しをもつ。
  [手順]
  @ 体育館の壁から10mはなれたところで分度器と棒を使って天井までの角度をはかる。
  A 立っている場所から体育館の壁までの長さ10mをの長さにして縮図をかく。
  B 1辺とその両端の角度(天井までの角度と直角)を使って縮図を完成させる。
  C 縮図の直角三角形の高さをはかり、もとの長さに戻す。
  D 最後に目の高さを加える。
電子黒板で体育館の天井を測定している図を提示し、その中に直角三角形をかき加えることで、その縮図をかけば体育館の天井までの高さを求めることができることに気付かせる。
壁から10mの場所で、分度器と棒を使って天井までの角度の測定の仕方を知らせる。
直角三角形の縮図をかいて体育館の天井までの高さを考えることを確認する。
縮尺は にすることを伝える。
手順を参考にして縮図をかいていくことを知らせる。
電子黒板で、手順を拡大提示しておく。
自力解決
 自力解決をする。
 
《予想される児童の考え》
  @ 10mをに縮めて直線をひく。
  A 1辺とその両端の角度を使って、三角形の縮図を完成させる。
  B 直角三角形の高さをはかり、200倍して体育館の天井までの高さに戻す。
  C 最後に、Bで求めた高さに目の高さも加える。


縮図をかいて実際の長さを求めさせる。(ア)
3通りの三角形の作図の方法を示した図や縮尺を使った実際の長さの求め方などの既習事項をまとめたものを準備し、考える際のヒントにさせる。
実際には測定しにくい長さを求めるには、縮図を用いればよいことに気付き、活用しようとしている。
             【関心・意欲・態度】(観察、ノート )
A 縮図を使った実際の長さの求め方などの既習事項を基に、直角三角形の1/200の縮図をかき、式や言葉などを用いて、実際の高さを求めようとしている。
B 縮図を使った実際の長さの求め方などの既習事項を基に、直角三角形の1/200の縮図をかき、式を立てて実際の高さを求めようとしている。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
  分かっている1辺の長さとその両端の角を使って、直角三角形の1/200の縮図をかかせ、その縮図を基に、高さを求めさせる。
学習活動の観察や授業後のノート記述の分析を基に、全員を対象とした評価を行い記録に残す。
学び合い
 自分の考えをグループで説明し合う。
縮図と式を対応させながら説明をさせ、間違っていないかについても、互いに確かめさせる。(イ)
 考えたことをグループの代表が発表し、全体で話し合う。
 《発表した児童の考え》

書画カメラを用いて児童のノートを拡大提示し、その図や式などを使って説明させる。
   
実際の長さを求める際は、縮尺を基に戻す必要があることを確認する。
縮図から求めた高さに目の高さも加えることを確認する。
まとめる
 本時の学習をまとめる。
  縮図を利用すると、実際には測定しにくい長さを求めることができる。
 適用問題を解く。(教科書p80A)
   
 















 本時の学習を算数日記にまとめる。
  《児童が実際に書いた算数日記の例》


縮図を利用すると、体育館の天井までの高さのように、実際に測ることのできない長さを求めることができることをまとめる。
問題文の通りに縮図をかかせ、実際の川幅を求めさせる。
実際には測定しにくい長さを、縮図をかいて計算で求めることができる。 【技能】(ノート、行動観察)
A 直角三角形の1/500の縮図をかき、縮図上の長さと縮尺から式を用いたり、単位換算したりして実際の長さを求めることができる。
B 直角三角形の1/500の縮図をかき、縮図上の長さと縮尺から実際の長さを求めることができる。

〔「努力を要する」状況(C)と判断した児童への指導〕
 1辺とその両端の角を用いた縮図をかかせ、縮図上の長さの500倍が実際の長さであることを確認する。
前時までに「努力を要する」状況(C)であった児童が「おおむね満足できる」状況(B)となるよう指導し、本時において「十分満足できる」状況(A)になった児童がいれば記録に残す。

授業で分かったことや感想、これから気を付けたいことや更に調べてみたいことなどを書かせるようにする。
 
   

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