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食生活における確かな実践力をはぐくむ中学校家庭科の授業を提案します!

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栄養・食品に関する内容
 
表の見方
ピンクの文字 中学校の内容で、小学校での学習にかかわる記述
オレンジの文字 関連する他の内容項目や他の教科記述
みずいろの文字 話し合いや発表などの児童生徒活動の記述
 
本内容でのねらい
該当校種だけの内容
追加した内容
必修となった内容

小学校
中学校
栄養素とその働き、食品の栄養的特徴を知り、1食分の献立を考え、工夫することを通して、栄養を考えた食事に関する基礎的・基本的な知識及び技能を身に付けるとともに、日常生活で活用する能力を育てることをねらいとしている。


 自分の食事の振り返りや栄養素の種類と働きに関する学習を通して、食事の役割と中学校の栄養の特徴について理解を深めるとともに、自分の食生活に 関心をもち、健康によい食習慣について考え、より よい食生活ができるようにすることをねらいとしている。



(2) 栄養を考えた食事
体に必要な栄養素の種類と働き
(五大栄養素の基礎的事項)

ねらい
人が生命を維持したり、活動したり、成長するために必要な成分を栄養素ということが分かる。

食品に含まれる栄養素には、炭水化物、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンがあり、五大栄養素と呼ばれていることやそれらは相互に関連をもちながら健康の保持や成長のために役立っていることが分かる。


炭水化物や脂質は体内でエネルギーに変わり、体温の保持や活動のために使われることが分かる。
たんぱく質は主として体をつくるのに役立つが、エネルギー源としても利用されることが分かる。
無機質はカルシウムなどがあり骨や歯の成分になるが、体の調子を整える働きもあることが分かる。
 
ビタミンには体の調子を整える働きがあることが分かる。








配慮事項
名称や働きを覚えることだけに重点を置くのではなく、B(2)のイの事項との関連を図り、日常食べている食品に主に含まれる栄養素の種類や働きを調べて発表したり、栄養を考えて食事をとるための方法を話し合ったりさせる

他教科との関連
理科の第5学年における植物の種子の中の養分に関する学習で扱うでんぷんとの関連を図ることも考えられる。
(1) 中学生の食生活と栄養
  栄養素の種類と働き

ねらい



小学校における五大栄養素に関する基礎的な事項の学習を踏まえ、いろいろな栄養素が相互に関連をもちながら健康の保持増進や成長のために役立っていることを理解し、中学生に必要な栄養の特徴につ いて考えることができるようにする。

炭水化物と脂質はエネルギーになることが分かる。
たんぱく質は体を構成する成分となるだけでなく、エネルギー源としても利用されることが分かる。
無機質には、カルシウムや鉄があり、カルシウムは骨や歯の鉄は血液の成分となり、体の調子を整える働きもあることが分かる。
ビタミンには、A、B1、B2、C、Dなどがあり、体の調子を整える働きがあることが分かる。
食物繊維は腸の調子を整え、健康の保持のために必要であり、水は生命維持のために必要な成分であることが分かる。

中学生の栄養の特徴
日常生活で栄養的に過不足のない食事をとる必要があること、健康の保持増進と成長のために食事摂取基準が示されていることが分かるようにする。












(2)

配慮事項
調査や話合い、視聴覚教材を活用するなどの活動を取り入れ、栄養素に関心をもたせる。









日常食の献立と食品の選び方
食品の栄養的特質
食品の栄養的特質に関心をもたせる。
  食品の栄養的な特徴と組み合わせ

ねらい
食品に含まれる主な栄養素の体内での働きにより、3つの働きのグループに分けられることを知り、日常の食事に使われる食品をグループに分類することができるようにする。
「主にエネルギーのもとになる」グループの食品には、米や麦、油などがあり、主に炭水化物又は脂質が多く含まれていることが分かる。
「主にからだをつくるもとになる」グループの食品には、魚、肉、卵、大豆、牛乳などがあり、主にたんぱく質が多く含まれていることが分かる。
牛乳にはカルシウムも多く含まれていることが分かる。
「主に体の調子を整えるもとになる」グループの食品には、野菜や果物などがあり、主にビタミンや無機質が多く含まれることが分かる。
1種類の食品ですべての栄養素を必要量含んでいるものはないので、食品を上手に組み合わせてとる必要があることが分かるようにする。
「主にエネルギーのもとになる」「主にからだをつくるもとになる」「主に体の調子を整えるもとになる」働きの3つのグループの食品を組み合わせることにより、栄養のバランスがよい食事になることが分かるようにする。
   





配慮事項
日常の食事に使われている食品を調べてグループ分けする活動などを通して、多数の食品を食べていることを実感したり、食品の栄養的な特徴を具体的に分かるようにする。
グループ分けでは、食品には複数の栄養素が含まれていることから、必ずしもいずれかのグループに厳密に分類しなくてもよい場合もあることを配慮して指導する。

中学生の1日に必要な食品の種類と概量




ねらい
中学生の1日に必要な食品の種類と概量を把握できるようにする。

概量については、実際に食べている食品の量で分かるようにする。
























配慮事項
実際の食品を食品群に分類したり、計量したりすることなどの活動を通して、1日に必要な食品の概量を実感させる。

食品群については、小学校で学習した栄養素の体内での主な3つの働きとの系統性を考慮して扱う。
  1食分の献立

ねらい
米飯とみそ汁を中心とした1食分を扱い、おかずやみそ汁の実を工夫し、主に栄養のバランスを中心に考え、食品の組合わせに重点を置いた調和のよい食事を考えることができる。






配慮事項
自分が考えた献立の工夫や栄養のバランスについて発表したり、話し合ったりするなどの活動を取り入れるようにすることが考えられる。工夫した献立を調理して試食した結果をまとめて発表し合うなどの活動を通して、学習した知識及び技能を日常生活の中で活用しようとする態度へつなげるようにする。
1食分としての組合せを考えるだけの学習に終わることがないよう、B(1)の項目との関連を図り朝食の献立を考えたり、B(3)の学習とかかわらせ、自分が考えた献立を実際に調理したりするなどして、日常生活で実践できるように配慮する。
  中学生の1日分の献立





ねらい
小学校で学習した一食分の献立の学習を踏まえ、中学生に必要な栄養量を満たす1日分の献立を考えることができる。

献立を考える際は、主に栄養を考えた食品の組合せを中心に考える。具体的には、主食、主菜、副菜、汁物などの組合わせで、栄養のバランスがよい献立を考えることができる。











配慮事項
食品群別摂取量の目安などの細かな数値にとらわれるのでなく、食事を食品の概量でとらえられるようにする。


3食のうちいくつかを指定して残りの献立を立案するなど、1日分の献立の全体的な栄養バランスを考えることができるようにし、中学生に必要な1日の食事の量が理解できるようにする。

給食の献立を活用することも考えられる。


  食品の選択







食品の選択は、目的、栄養、価格、調理の能率、環境への影響などの諸条件を考えて選択できるようにする。
生鮮食品は、魚、肉、野菜などの食品を取り上げ、鮮度、品質、衛生などの観点から良否を見分けられるようにする。原産地の表示も参考に選択できるようにする。
加工食品は、身近なもので、原材料や食品添加物、栄養成分、期限表示、保存方法などの表示を理解して選択できるようにする。食品の保存方法と保存期間の関係を、食品の腐敗や食中毒の原因と関連付けて知ることができる。
  ☆配慮事項
調理実習で使用する食品の選択や取扱いについて、食品の表示調べや手づくりと市販品を比較して選択について話し合う等の活動を取り入れ、生徒が主体的に考えられるようにする。また、Dの(1)のイ、または(2)の学習との関連を図りながら扱うことも考えられる。

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最終更新日: 2010-03-23