本時の目標
辞書作りを再開した後の問題点の大きさを比べた話し合いを通して,筆者の表現の工夫を読み取ることができるようにする。
指導の実際(7/10時)
1 前時までの学習を想起し,本時のめあてをもつ。
年表作りで心情曲線にしたら,前半は,問題と解決がくり返され波打っていました。後半も次々に問題が起こり,線は下がっていきました。その下がっているところで,みんなはどの出来事が一番問題が大きいと思うのかを学習していく事になっていたね。4ページのシナリオを読んでください。
(数人児童の役割読み)
今日はここのフリップを作っていきます。
問題となる出来事の大きさは,@説明が多いものA順番(最初か後か)B接続語 C文末で比べましたね。

【めあて】 広辞苑作りで問題となる出来事のベスト3を話し合おう。

2 自分の意見をまとめる。
3 一番大変と感じる出来事について話し合う。








出来事の中でどれが一番大変だと思いますか?理由を付けて発表して下さい。
私は現代かなづかいが定められたことだと思います。最初から書き直すことになったからです。









説明ができないと広辞苑にならなくなるので,「つりかわ」の説明を考えるのは大変だと思います。
大変なことが分かる1つの例として「つりかわ」があげてありましたね。
新しい言葉が誕生してもそれを解決していくところがすごい。
どんどん誕生した,その言葉の意味をまちがわないように調べなくてはいけないので,すごく大変だと思う。
見つけるのも大変だし,のせるかのせないかを決めるのも難しかったと思います。
これの難しさは,教科書のどこから分かりますか?
「しんちょうに吟味しなくてならない。」からです。










「約20万の語すべてについて中身を見直す」ということになったから1番だと思いました。
やっとできたと思ったときに追い打ちをかけるようにものの名前や内容が変わっていったからです。
これは,みんなの補助資料のどの部分から分かりますか?探して下さい。(時間をとる)
「何年もかけて編集を続けている間に,ものの名前や内容が変わってしまうのはまれではなかった。」のところです。
1953年の春に原稿は完成した。校正や印刷という作業がまだ残ってはいたが・・・・・・
そのなかの,どこですか?
「しかし」です。
終わったというのに,「しかし」ときたら,がっかりしますね。問題の大きさというのが分かりますね。
「さらにこの作業を進めていくのに,もう1つの課題が生じた」からのところもです。








日常的に使われて単純かもしれないけど,丁寧で行き届いた説明が必要だからです。
単純かもしれないけど,行き届いたというところは他にありませんか?前後を読んでみてください。
使用例を集めたり,似た意味の言葉を・・・・・・・
そのなかのどの言葉で分かりますか?
「たんねんに」だと思います。
他のところで私は,「千語近いといわれる基礎語」とあるからです。

4 実例から辞書づくりを考える。


理由を出してもらいましたが「現代かなづかい」は意見は少なく,問題としては小さいようですね。
では,3つを比べてみよう。実際にやってみるともっと分かりやすいかもしれないね。
まず,「新しい言葉の誕生」ですが,辞書にない新しい言葉はないかな? その言葉は,辞書にのりそうかな? 
「欧米か」これは,一時だけの流行だから,辞書にはのせない。
「きもい」は「気持ち悪い。」これは,のこるかもしれません。
「まいう」はのせない。もう流行は終わった。のせない。
まず,見付けるのが大変。のせるかのせないか決める。のせると決めたら意味を考える作業がありますね。

「つりかわ」をみんなだったら,どう説明する?
「こと」は・・・・・?
・・・・・・・ええっと・・・ううん・・・
広辞苑を引くと,次のように書いてありますよ。・・・・・・・・
(意味を説明)
それぞれに大変な作業ですね。さあ,みんなは,どう思いますか?
どれが一番大変かワークシートに書いてごらん。
5 問題の大きい出来事を検討し直す。
これまでの話し合いをもとにワークシートに記入し,理由もふくめて書いたことを発表する。
6 次時の活動について確かめる。
友達の意見を聞いて,問題の大きさが一層はっきりとしましたね。
今日の勉強を生かして,番組のシナリオを作りましょう。

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