自己肯定感を高める支援 個人の活動を見守り,他者との関係を作るようにかかわることが必要になります。
対人関係を深める支援 自己肯定感を高めるには
  ○他者と違っていいという感じをはぐくむようにしましょう。
他者関係を深めるには,安心できる仲間や大人が側にいて
  ○二者関係から複数の人とのかかわりにしていきましょう。
実践の紹介
  上記のような配慮をしながら,適応指導教室では子どもたちとかかわっています。
活動の様子や活動のねらい,配慮したこと,子どもたちの作品,見られた効果などです。
 
《すること》 【ねらい】
  ○雑誌から気に入ったものを切り取る。 ・・・
他者を意識し,切る大きさを調整する。
  ○交互にはる。 ・・・
他者との言葉を用いない コミュニケーションをはぐくむ。

[配慮したこと]
  ○言葉を用いないで作りあげる。
  ○作成している二人に指示やアドバイスをしない。

<見られた効果>
  ○他者との無言のやりとりが感じられた。
  ○完成後,二人が会話している場面を見ることが増えた。
二人でつくるコラージュ
《すること》 【ねらい】
  ○自然のものを描写する。 ・・・
表現することを楽しむ。

[配慮したこと]
  ○上手下手を意識させないよう,批評などしない。
  ○書きたいものを持って来らせる。

<見られた効果>
  ○個々人の書きたいものの違いに驚いていた。
  ○自分らしさを受け入れていた。
絵画実習の様子
《すること》 【ねらい】
  ○土をこね,成形する。 ・・・
思い通りにならないことを受け入れる。
  ○釉薬をかけ,焼き上げる。 ・・・出来上がりの想像や期待をもたせる。

[配慮したこと]
  ○こね方などは丁寧に指導する。
  ○アドバイスを欲しがる子どもにはすぐに対応する。

<見られた効果>
  ○できあがりを見て,想像との違いに驚いている。
  ○割れたりしても,またやろうという意欲が見られた。
個人で作った陶芸作品
《すること》 【ねらい】
  ○暑中見舞いを出す。 ・・・
自分の思いを伝えたい相手を想像させる。
  ○はがきを絵手紙にする。 ・・・人と繋がっていたい思いに気づかせる。

[配慮したこと]
  ○手本をきちんと示す。
  ○書く言葉については,アドバイスをしないで自分の思いであることを伝える。

<見られた効果>
  ○できあがりに満足感が見られた。
  ○はがきの宛名をすぐに書いて,すぐにも出したいようなそぶりが見られた。
絵手紙作品