実験教材
 
V コヒーラで電波を受信しよう
接続の様子 生徒実験の様子

 電子ライター(圧電素子)から送信した電波が,アルミの玉とフィルムケースで作ったコヒーラ(受信装置)で受信をし,それがスイッチとなって回路に電流が流れて発光ダイオードが点灯します。無線通信の基礎となった実験です。単純ですが,生徒たちを引き付ける魅力のある実験です。


目的 電子ライター(圧電素子を使用したもの)から送信した電波が,コヒーラ(電波の受信装置)で受信をしたとき,発光ダイオードの発光する様子を観察する。
必要なもの アルミ箔 6cm×6cm 8〜10枚,10cm×10cm 2枚
フィルムケース(ふた付き)   1個(中が見えるものがよい)
リード線(ワニ口クリップ付き) 3本(赤,黒,もう1色)
単3電池 2個(3V),     電池ホルダー,発光ダイオード 1個
電子ライター(圧電素子を使ったもの)
 
生徒用ワークシートはこちら

準備・手順
@ アルミ箔 6cm×6cm を丸めて玉を作る。(8個程度)
A アルミ箔 10cm×10cm を同じ向きに3回折り曲げ電極を作る。
B Aのアルミ箔の電極をフィルムケースに図のように取り付ける。 
注:ケースの中で,2つの箔が接触しないようにする。
C Bのフィルムケースの中に@で作ったアルミ箔の玉を入れ,ケースのふたをする。
D Cでできたフィルムケースに電池,発光ダイオードを直列に接続する。
(なお,ここで発光したらフィルムケースを少し振ってやる。)

・発光ダイオードには,極性(+と−)がある
足が長い方が+(アノード),短い方が−(カソード)。
・+の足の方に赤マジックなど印を付けておく とよい。また,接触しないように,足を広げておく。
・電池の+極と発光ダイオードの+側との接続には,赤いリード線,−側は黒いリード線を使うと分かりやすい。

実験  
実験前予想 実験結果を予想し,ワークシートに記入しましょう。
電子ライターで,カチカチとスイッチを入れる(放電させる)。どうなるか?
(発光ダイオードを消すにはフィルムケースを少し振る。)
電子ライターとフィルムケースとの距離を徐々に離してみるとどうなるか?
フィルムケースから出ているアルミ箔の電極を短く折って実験1,2と同じことをやったらどうなるか。
また,電極が長いときと短いときとの違いはどうか?
アルミの玉の個数を変えたらどうなるか?

※発光ダイオードが点灯するわけ
・電子ライター(圧電素子)によって放たれた電波(電磁波)をアルミのアンテナが受信し,フィルムケース内のアルミ玉間に小さな放電が起き,アルミ玉の表面の酸化膜(酸化皮膜)が破れて通電し,発光ダイオードが点灯する。