中学校音楽科 関連用語集

 

 

長唄「勧進帳」

長唄とは、三味線音楽の種目名。歌舞伎の音楽として発達し、まとまった所作事のほか、劇中の短い所作にも興業ごとに新しく作曲されることが多かった。したがって膨大な数の長唄が作曲されたことになり、その多くは伝わっていないが、それでも歌舞伎以外の曲も含めると、現行の長唄曲は800曲以上あるともいわれる。 長唄「勧進帳」は、4世杵屋六三郎作曲、並木五瓶(なみきごへい)作詞の作品である。1840年(天保11年)3月、河原崎座(かわらざきざ)で初演された。謡曲「安宅」に取材した歌舞伎舞踊劇「勧進帳」の伴奏音楽である。「延年の舞」「滝流し」など、明治期3世杵屋正治郎が補足した部分もある。名曲であることから、演奏会形式でもよく演奏される。 『新編 音楽中辞典』 2002、音楽之友社


〔共通事項〕

 

今回の学習指導要領改訂(平成20年3月)において、〔共通事項〕が新設され、表現領域(「歌唱」、「器楽」、「創作」の三分野)、鑑賞領域及び〔共通事項〕で内容を構成することとなった。〔共通事項〕については、音楽を形づくっている要素や要素同士の関連を知覚し、それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受すること、音楽に関する用語や記号について音楽活動を通して理解することを新たに示したものである。中学校における〔共通事項〕は、指導事項アにおいて、「音色」「リズム」「速度」「旋律」「テクスチュア」「強弱」「形式」「構成」などが示され、指導事項イでは、音楽を形づくっている要素とそれらの働きを表す用語や記号について、音楽活動を通して理解することが求められている。内容の取扱いと指導上の配慮事項(8)において、「拍」「拍子」「間」「序破急」など、具体的な用語や記号についても示されている。 『中学校学習指導要領解説 音楽編』(平成20年9月)、文部科学省



歌詞聴き取り法

ここでは、和歌山大学教育学部附属小学校教諭の江田 司先生が紹介されている歌詞聴き取り法をヒントに、歌詞の内容などを一切示さない状態で、教材の長唄「すはや我君あやしむるは~さんざんに打擲す」の部分の歌詞を学級全員で聴き取らせる方法を用いた。ちなみに、江田司先生は、平成21年度佐賀県教育センター小学校音楽科講座の講師として招聘され、講義・演習を頂いたところである。

 




産字(うみじ)


声楽曲において、詞章の1字を長くのばして歌うさいの母音。義太夫節では、引き字ともいう。また、のばした後、息継ぎをへて、再度歌いはじめるさいの母音に対してもいう。歌いものに頻出する。 『新編 音楽中辞典』 2002、音楽之友社

















 

指導案のページに戻る