○ 学習指導案    中学校第1・2・3学年 「 総合的な学習の時間 」


1 テーマ 「国際理解(全体テーマ)」
(平成15年11月実施,21名)
      〜「郷土(1年)」「くらし(2年)」「世界(3年)」〜
            
授業実践者: 吉田俊明
出雲正紹
吉永節子
木寺康子
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2 テーマ設定の理由
 全体テーマ
 現代社会では国際化、情報化が急速に進行している。それとともに、異文化との共生や情報化に適合することが大きな課題となってきた。このような社会の現状に加え、地球規模の諸問題、そして、文化の多様化など生徒たちが将来活動していく社会は急激に変化し、発展していくものと考えられる。
 そのため、これからの子ども達が生きてゆく社会で必要とされるものは、ものごとを多角的な角度からしっかりとみつめることにより、先を見通して正しい方向性を見出すことができる力であると考えられる。本校では総合的な学習の時間を中心として、情報化社会に適合し、国際感覚を持つ生徒の育成を目指す。
 学年テーマ
 全体テーマ「国際社会」に到達させる道筋として、学び方やものの考え方を身につけさせ、問題の解決や探究活動に主体的に取り組む態度を育む必要がある。その深まりも発達の段階によって異なるため、身近なところから大きな輪に広がるようにと、自分たちの生活に場に目を向けることからスタートした。
 地域の人々の協力を得て、学習活動の場を広げ、地域の人との関わりを深めることによって、「郷土」を知り、自然や文化・伝統の根付いた「くらし」の良さを理解することで、心の豊かさと郷土に対する自信が導き出されるのではないかと考える。それを基盤にして、体験学習を深め、情報処理能力を高めていけば、「世界」への視野も広がるのではないか。
3 指導観
 生徒観
 小学生26名、中学生21名の小規模校であり学年や男女の隔てもなく、お互いをよく知っているため、学年を越えた遠慮のない言葉を言い合うような、仲の良い協力的な生徒集団である。しかし、地理的な条件で外部からの刺激が少なく、人情味のある土地柄に強く影響を受けており、素直で小集団では積極的な面も見せるが、意思表示の弱さや固執しやすい部分が残されている。
 教材観
 世界の隅々で起きていることが、何らかの形で我々の生活につながっている。しかし、そのことを生徒が実感するのは現状では困難であろう。そこで、「郷土」・「くらし」という段階を踏ませると、生きていくための経験や知恵・習慣などの、様々な要素を凝縮している部分が見えてくる。そこから、「気付き→再発見→探究」を進めていけば、「世界」も意識でき、「理解」へとつながるものと思う。校内の学習だけにとどまらず、体験的な活動等を通して、「国際社会」への意識の高まり・真の理解を目指して支援をし、探究を進めさせたい。

4 学習活動計画
 (全76時間)
時数 活動内容
10 ・オリエンテーション
・ロングオリエンテーション
(特設教科=国際理解講座)
・学年テーマ確認、決定
・個人テーマ(課題)決定
・学習計画作成
・探究学習、体験活動
・いもさし
・探究学習、体験活動
・意見交換会
・夏休み計画
・探究学習、体験活動
・個人ホームページ作成開始
時数 活動内容
10 10 ・探究学習、体験活動
・学年中間報告、意見交換会
11 10 ・探究学習、体験活動
・中間発表会
・いもほり
12 ・「山ン寺まつり」参加、芋販売
・探究学習、体験活動
・探究学習、体験活動
・発表会準備
・発表会準備
・発表会、意見交換会

5 本時の学習指導 
 場所:音楽室 時間:5校時
 (1)内容
   ○ テレビ会議     (東京大学教育学部附属中等教育学校)
   ○ 学年代表発表    1年=「浮立から見える滝野」 2年=「カビ」
               3年=「焼き物について」
 (2)使用機器 
     ・ PCS−1600 【写真1】 【写真2】 
     ・ プロジェクター 【写真1】 【写真2】 
     ・ ビデオカメラ 【写真1】 
     ・ 教室の風景 【写真1】 【写真2】 
 (3)目標
   @ 各自の調査や体験したことなどをわかりやすく伝える。
   A 発表を真剣に聞き、わからないことを進んで質問したり意見交換をする。
   B 学習の成果を認め合い、今後の調査活動や自分たちの生活に活かそうとする。
 (4)授業の視点
 お互いの発表を聞き、今後の活動の意欲づけや、自分の視野を広げるきっかけとなるように、相互に批評・意見の交換を行うようにしたい。そこから、自分たちだけでは気づくことのできなかった新たな課題発見のヒントを見出させたい。

学 習 活 動 教師の指導及び支援 評  価

 本時の学習活動のねらいを確認する
本時の活動のねらいと、発表の仕方について確認する。
 司会進行の確認をする。
 発表順を確認する。
 各グループの発表は10分間とする。
 発表ごとにメッセージカードに記入する。(T1)
 わかりやすい発表をするように助言する。(T2)
 本時のねらいを理解しているか。
(観察)
 本時の学習の流れがわかり、見通しをもつことができたか。
(観察)

 グループごとに発表し、お互いに質問や意見交換を行う。
(メッセージカード)
<発表1>
 「浮立から見えた滝野」
<発表2>
 「カビ」
<発表3>
 「焼き物について」
 グループテーマについて簡単に説明させる。(T2)
 進行の支援をする。(T2)
 発表グループへ支援をする。発表準備、掲示物等(T2)
 メッセージカードに記入させ、質問や意見ができるよう支援する。(T2)
 要旨をわかりやすく伝えることができたか。(観察)
 発表の仕方に工夫が見られたか。(観察)
 発表を真剣に聞くことができたか。(観察)
 自分なりの意見を述べたり質問をすることができたか。(観察)


 発表を振り返る。
 本時の自己評価をさせる。(T1・2)
 発表の良かった点を認め、今後の学習への意欲づけを行う。(T1)
 今後の学習への意欲が高まったか。(評価カード)
※ 資料等 指導案【一太郎】 指導案【PDF】