ICT機器や学校図書館を活用した授業づくりを
平成24年度同様、平成25年度佐賀県教育の基本方針において、ICT利活用教育の推進が掲げられている。ICT機器は、コンピュータ教室だけではなく、普通教室や特別教室、学校図書館、体育館など様々な場所で活用できる。ICT機器には、コンピュータ、プロジェクター、電子黒板、実物投影機、書画カメラ、タブレットPC、デジタルビデオカメラなどが含まれ、その特性に応じた活用をする必要がある。文部科学省が作成した、『学力向上 ICT活用指導ハンドブック』(委嘱:一般財団法人コンピュータ教育開発センター)で述べられているICT機器を活用する主な利点は次の通りである。
①写真や図表を大きく提示して指示を明確にすることができる
②見せながら話して、分かりやすく説明やまとめをすることができる
③身近に感じる教材を使って関心や意欲を高めることができる
④学習教材やソフトウェアで知識や技能を定着することができる
⑤インターネットを使って最新情報を収集したり、その便利な機能を利用したりすることができる[※1]
学校図書館の機能には、主に児童生徒の「読書センター」としての機能と、児童生徒の「学習・情報センター」としての機能の2点が挙げられる。特に、「学習・情報センター」としての機能については、以下の4点の充実を図ることでその効果を高めることができると考える。
①学校図書館で、図書やその他の資料を使って授業を行うなど、教科等の日常的な指導において活用される。
②教室での授業で学んだことを確かめ、広げ、深める、資料を集めて、読み取り、自分の考えをまとめて発表するなど、
児童生徒の主体的な学習活動を支援する。
③図書や新聞、インターネット等のデジタル情報など多様なメディアを提供して、資料の探し方・集め方・選び方や記録の
取り方、比較検討、情報のまとめ方等を学ばせる授業の展開に寄与する。更に、司書教諭によるこれらメディアを活用
した利用指導等の取組を通じ、情報活用能力を高めるための授業を自ら企画・実施する。利用指導等の取組を通じ、
情報の探し方・資料の使い方を教える。
④児童生徒が学習に使用する資料や、児童生徒による学習の成果物などを蓄積し、活用できるようにする。[※2]
以上のことから、ICT機器や学校図書館を有効に活用した授業づくりを推進していくことで、児童生徒の意欲的な学習活動を支援するとともに、各教科における知識・理解の定着、思考力・判断力・表現力等の向上、また、情報の収集・選択・活用能力の向上を図ることが大切である。
《参考文献》
※1 一般財団法人コンピュータ教育開発センター 『学力向上 ICT指導ハンドブック』 平成20年
http://www.cec.or.jp/monbu/report/handbook.pdf
《引用文献》
※2 子どもの読書サポーターズ会議 『これからの学校図書館の活用の在り方等について(報告)』 平成21年3月
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/meeting/__icsFiles/afieldfile/2009/05/08/1236373_1.pdf |
最終更新日:2013-10-21