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          ここでは、学習への動機について、全ての学年において調査が実施された国語と算数、数学に対する意識と全教科平均正答率との関連から分析を行った。  | 
        
        
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          | ア | 
          「国語の勉強は好きだ」について  | 
        
        
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                       図1 「国語の勉強は好きだ」の回答の割合            | 
        
         
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          「当てはまる」 
              
              
              
              「どちらかといえば当てはまる」と回答した児童生徒の割合は、小学5年61.6%、小学6年55.5%、中学1年63.2%、中学2年66.3%、中学3年60.0%であった。全体では、中学2年で最も高い割合を示していた。校種別に見ると、小学6年と中学3年とが最も低い割合を示していた。[図1]              | 
        
        
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                 図2 「国語の勉強は好きだ」の回答状況と国語の平均正答率  | 
        
        
        
          |   | 
          回答状況と国語の平均正答率との関連を見ると、全ての学年で「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率が最も高くなっている。「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率と「当てはまらない」と回答した児童生徒の平均正答率の差を見ると、全ての学年で9.0ポイント以上の差があった。特に、小学6年の国語Bで13.4ポイント、中学3年の国語Bで14.5ポイントであり、他の学年に比べて差が大きかった。[図2]            | 
        
        
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          | イ | 
          「国語の授業で学習したことは,将来,社会に出たときに役に立つ」について  | 
        
        
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            図3 
          「国語の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ」の回答の割合 | 
        
        
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          「当てはまる」 
            
            
            
          「どちらかといえば当てはまる」と回答した児童生徒の割合は、小学5年90.4%、小学6年88.2%、中学1年95.4%、中学2年93.5%、中学3年85.9%であった。特に、中学1年において95%を上回る割合を示していた。校種別に見ると、学年が上がるにつれて「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と回答した児童生徒の割合は低くなっている。[図3]            | 
        
        
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               図4 「国語の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ」の 
                   回答状況と国語の平均正答率  | 
        
        
        
          |   | 
          回答状況と国語の平均正答率との関連を見ると、全ての学年で「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率が最も高くなっている。「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率と「当てはまらない」と回答した児童生徒の平均正答率の差を見ると、全ての学年で10.0ポイント以上の差があった。特に、小学5年と中学1年の国語は20.0ポイント以上の差があり、他の学年に比べて差が大きかった。[図4]  | 
        
        
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          | ウ | 
          「算数(数学)の勉強は好きだ」について  | 
        
        
          |   | 
            
            
                   図5 「算数(数学)の勉強は好きだ」の回答の割合  | 
        
        
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          「当てはまる」 
            
            
            
          「どちらかといえば当てはまる」と回答した児童生徒の割合は、小学5年67.4%、小学6年65.9%、中学1年66.9%、中学2年61.8%、中学3年59.2%であった。校種別に見ると、学年が上がるにつれて「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と回答した児童生徒の割合は低くなっている。[図5] | 
        
        
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              図6 「算数(数学)の勉強は好きだ」の回答状況と算数(数学)の平均正答率  | 
        
        
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          回答状況と算数(数学)の平均正答率との関連を見ると、全ての学年で「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率が最も高くなっている。「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率と「当てはまらない」と回答した児童生徒の平均正答率の差を校種別に見ると、小学校では15.5ポイント以上、中学校では20.6ポイント以上の差があった。[図6] | 
        
        
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          | エ | 
          「算数(数学)の授業で学習したことは,将来,社会に出たときに役に立つ」について  | 
        
        
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             図7 「算数(数学)の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役立つ」の 
               回答の割合  | 
        
        
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          「当てはまる」 
            
            
            
          「どちらかといえば当てはまる」と回答した児童生徒の割合は、小学5年92.6%、小学6年89.8%、中学1年95.4%、中学2年88.7%、中学3年73.5%であった。校種別に見ると、学年が上がるにつれて「当てはまる」「どちらかといえば、当てはまる」と回答した児童生徒の割合は低くなっている。[図7] | 
        
        
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          図8 「算数(数学)の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役立つ」の 
              回答状況と算数(数学の)の平均正答率            | 
        
        
          |   | 
          回答状況と算数(数学)の平均正答率との関連を見ると、小学5年から中学2年までにおいては「当てはまる」と回答した児童生徒の平均正答率が最も高くなっている。中学3年においては「どちらかといえば、当てはまる」と回答した生徒の平均正答率が最も高くなっている。全ての学年において、学習したことの有用感を感じている児童生徒の方が、有用感を感じていない児童生徒より平均正答率が高くなっている。[図8]  | 
        
        
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          これからの指導に向けて  | 
        
        
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          他教科や日常生活とのつながりを意識させる授業づくりを 
            各教科の学習が好きになる理由は、児童生徒によって様々である。好きになる理由の1つに、各教科の学習が「他教科や日常生活に生かせる」「将来役立つ」などの有用感がある。この有用感は、児童生徒にとって学習する必然性となり、学習に対する意欲へとつながっていくと考える。そこで、学習課題(学習問題)を日常生活から設定したり,他教科において学習した内容を生かさせるような声かけをしたりすることで、学習したことが他教科や日常生活と結び付いていることを意識付けることが大切である。単元の終末では、日常生活に結び付くような学習を仕組むことで学習した内容を日常生活の中で生かしていこうとする意欲をもたせていくことも大切である。  |