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中学校第1学年 「古代社会を支え、国の発展に貢献した人々−遣唐使を考える−」(本時の様子) |
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本時の目標 |
遣唐使が果たした役割を理解する。遣唐使が果たした役割と遣唐使を続けることのマイナス面を考えることを通して、遣唐使の停止について自分の言葉で表現することができる。
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本時の展開の概要(6/8) |
映像や資料から遣唐使の果たした役割や危険を伴っていたことを確認する。本時では、遣唐使を続けることのマイナス面にも注目することで、遣唐使を停止してもよかったのかと生徒に問い意思決定を行う。 |
本時に取り上げる社会的な問題【社会的な問題のパターン】 |
社会的な問題「遣唐使を停止した」【研究や論争の材料となる事件】 |
本時の様子 |
過程 |
学 習 活 動 |
教師の指導・支援 |
導
入 |
○学習のめあてを確認する。 |
○遣唐使が伝えたことや学んだこと、遣唐使を続けることのマイナス面という両面を背景に、話し合いをしてみたいという意欲をもたせた。 |
めあて 遣唐使が果たした役割を考えよう。 |
学
習
問
題
1
の
ま
と
め
|
○遣唐使が伝えたもの、来日した人を理解する。
・平城京 ・政治のしくみ、税制
・仏教(最澄・空海)・天平文化
・珍しい文物(ヨーロッパ等からも)
・鑑真 |
○映像や資料集等を電子黒板で提示することで、視覚的に捉えさせた。それらの資料を基に遣唐使が唐から学んだこと、伝えたものを確認し、遣唐使の果たした役割を考えさせた。

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○鑑真の来日について知る。 |
○我が国の仏教と学問の発展に尽くした鑑真について、映像で確認することで渡海の大変さを理解させた。 |
社
会
的
な
問
題
を
把
握
す
る
|
○遣唐使を続けることのマイナス面を考える。

・
唐への航海はとても危険だった。
・造船、航海技術が未熟だった。
・命の危険があった。(航海、上陸後)
・唐の国力が衰えつつあった。
・新羅との関係が悪くなっていた。
・文化やもの、仏教など大切なことをすでにたくさん学んでいた。
・唐や新羅の船が日本に来るようになりこちらから向かう必要がなかった。
研究や論争の材料となる事件(社会的な問題)
・遣唐使を停止したこと |
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○本時までの学習で、遣唐使の意義や役割(プラス面)に注目させ、ここでは、遣唐使の派遣を続けることのマイナス面にも注目させ、関心をもたせた。
○必要に応じて遣唐使に関する資料を提示し、遣唐使について多面的な見方ができるようにした。
○菅原道真の進言(資料)を読ませ、唐の国力が衰退していること、航海の危険について書かれていることを読み取らせた。
○これまでの日本と中国との関係や中国から受けた影響、ヨーロッパとのつながりも視野に入れ考えさせた。
○遣唐使を停止してよかったのかどうか、自分の考えを決めさせた。 |
○遣唐使について一次的な意思決定を行う。
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○本時の学習を終えた時点での意思決定を行う。
(ワークシート)【評価】 |
論題 遣唐使は停止してよかったのかどうか考えよう。 |
○今日の学習を振り返る。 |
○賛成・どちらかといえば賛成・どちらかといえば反対・反対のグループに分け考えを交流させる。 |
○次時予告をする。 |
○遣唐使の停止について自分の考えをまとめる時間であることを伝える。 |
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実践を終えて |
【成果】 |
○ |
単元を通して、中国との関係を生徒に意識させながら授業を行うことで、時代の特色や時代の転換の様子について捉えることができていました。そのことにより、事象間の関連についてよく考え、理解が深まりました。 |
○ |
教師が一問一答ではなく、「どう思う」や「あなたの考えを聞かせて」というような生徒の思考を促す発問をすることで、様々な生徒の考えが表出されていました。そのことで、生徒間のコミュニケーションが活性化し、学習に対する意識が高まりました。 |
【課題】 |
○ |
生徒の意識の流れを重視しています。したがって、生徒の反応を見ながら、次の学習活動へとつなげていくことを意識しながら進めていく必要があります。 |
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