基礎的・基本的な知識・技能の習得と数学的な思考力・判断力・表現力の育成を目指します!

数学的活動を取り入れた授業モデル 

   

単元「図形の性質と証明」の小単元「平行四辺形になる条件」(3時間)における数学的活動を取り入れた
  授業モデルです。
   3/3時間目の展開の詳細がご覧になれます。

下の表中から指導案、ワークシートにリンクを設定していますのでご活用ください。

 

単元 図形の性質と証明 (啓林館)   

 2 四角形

  【 2 平行四辺形になる条件】   全3時間

 

1/3

ねらい
  ・ 四角形の辺や角などがどのような条件になれば平行四辺形になるかを考えようとし、
    それを証明しようとする。

・ 平行四辺形になる条件が平行四辺形の性質の逆になっていることに気付くことが
    できる。

・ 平行四辺形になる条件を、平行線の性質や三角形の合同条件を使って証明する
    ことができる。  

段階
学習活動【数学的活動を通した指導のポイント】(●は数学的活動をともなう学習活動)
つかむ
平行四辺形の性質や三角形の合同条件、平行線の性質の復習を行う。 
本時の学習内容「四角形がどのような条件をもてば、平行四辺形になるか考えよう」を知る。
教科書124ページの「ひろげよう」に取り組む。
 
 
 
見通す
数学的活動 〔成り立つ事柄を予想する活動〕
どんな四角形になるかを予想する。
このような条件をもてば、どんな四角形でも平行四辺形になるかどうかに疑問をもち、証明の必要性を意識する。
○課題を考える。
四角形ABCDで、
AB=DC、AD=BC ならば、AB‖DC、AD‖BCである。
このことを証明しなさい。
仮定と結論を記号で確認する。
2つの直線が平行であることを導くためには、同位角が等しいか錯角が等しいことをいえるとよいことを確認する。
角が等しいことを導くためには、三角形の合同条件を使うことを確認する。
2つの三角形をつくるために、対角線をひくことを確認し、錯角が等しいことを導ければ、2つの直線が平行であることがいえることを確認する。
練り合う
数学的活動 〔観察、操作などの具体的な活動〕
三角形の合同条件を使うために、根拠に基づいて等しい辺や角を3つ探し、図に印を付けたり、記号で表したりする。
なぜ向かい合う角の大きさは等しくなるのかを考察する。
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕
自分が考察したことについてグループのメンバーに説明する。
グループで考察したことを全体で発表し、証明の記述を行う。
数学的活動 〔目の前の課題から、物事の本質を見抜く活動〕
課題解決を通して、平行四辺形の性質の逆になっていることを確認し、残りの平行四辺形の性質の逆の証明を考える。
深める
数学的活動 〔発展的に考える活動〕
教科書125ページの問1を考える。
一直線は180°であることを利用することを確認する。
まとめる
数学的活動 〔自分が行った活動を振り返る活動〕
平行四辺形になる条件の2つを確認し、まとめる。

2/3

ねらい

・ 平行四辺形になる条件を、平行線の性質や三角形の合同条件を使って証明する
    ことができる。 

・ 平行四辺形になる条件を理解する。 

段階
学習活動【数学的活動を通した指導のポイント】(●は数学的活動をともなう学習活動)
つかむ
平行四辺形の性質や三角形の合同条件、平行線の性質の復習をする。
本時の学習内容「四角形がどんな条件をもてば、平行四辺形になるか考えよう」を知る。
教科書125ページの問2を考える。
四角形ABCDで、
AO=CO、BO=DO ならば、AB‖DC、AD‖BCである。
このことを証明しなさい。
 

見通す
数学的活動 〔成り立つ事柄を予想する活動〕
2つの直線が平行であることを導くための方法を予想する。
錯角が等しいことを導くために、2つの合同な三角形を探す。
練り合う
数学的活動 〔観察、操作などの具体的な活動〕
三角形の合同条件を使うために、根拠に基づいて等しい辺や角を3つ探し、図に印を付けたり、記号で表したりする。
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕
自分が考察したことについてグループのメンバーに説明する。
グループで考察したことを全体で発表し、証明を記述する。
深める
数学的活動 〔発展的に考える活動〕
「平行四辺形の性質の逆」以外で、平行四辺形になる条件を考える。
四角形ABCDで、
AD=BC、AD‖BC ならば、四角形ABCDは平行四辺形である。
上の条件について、証明する。
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕
2つの合同な三角形をつくり、等しい辺や角について、根拠に基づいてグループで説明する。
グループで考察したことを基に、全体で発表し、証明を記述する。
まとめる
数学的活動 〔自分が行った活動を振り返る活動〕
平行四辺形になる条件の5つをまとめ、記号で表す。
教科書126ページの問4で略図をかき、平行四辺形になる条件を使って平行四辺形であるものを確認する。

3/3

ねらい

・ 四角形の辺や角などがどのような条件になれば平行四辺形になるか考えようとした
    り、それらを証明しようとしたりする。
  ・ 平行四辺形になる条件を使って、辺や角が与えられた四角形が平行四辺形であるか
    どうかを判別することができる。

段階
学習活動【数学的活動を通した指導のポイント】(●は数学的活動をともなう学習活動)
つかむ
平行四辺形になる条件や記号の表し方の復習を行う。
  (音声計算トレーニング)
日常生活の場面より、平行四辺形のようにカットされている宝石の写真を見て、平行四辺形の中にある四角形が平行四辺形であることに気付く。
本時の学習内容「平行四辺形になる条件を使って、平行四辺形であることを証明しよう」を知る。
 

見通す
数学的活動 〔観察、操作などの具体的な活動〕
平行四辺形の中にできる四角形が平行四辺形なるように、対角線を利用してかく方法を考察する。
数学的活動 〔成り立つ事柄を予想する活動〕
平行四辺形において、それぞれの対角線の両端から等しい距離になる点をそれぞれ取り、それらを結ぶことによってできる四角形が平行四辺形になることに気付く。活動の様子
すべての平行四辺形においても、平行四辺形ができるかどうかの疑問をもち、証明の必要性を意識する。
練り合う
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕
平行四辺形であることを証明するために、平行四辺形になる条件のCを導くための方法を考察し、その考察したことをグループの中で説明を行う。さらに、他の人の意見をかき加える。活動の様子    活動の様子
グループで考察したことを全体で発表する。
数学的活動 〔目の前の課題から、物事の本質を見抜く活動〕
証明することによって、すべての平行四辺形において成り立つことがいえることを確認する。
深める
数学的活動 〔発展的に考える活動〕
すべての平行四辺形になる条件を使った証明ができる発展的な問題
  (教科書127ページの問5)を考える。
数学的活動 〔自分の考えを人に伝える活動・人の考えを理解する活動〕
平行四辺形になる条件のAやDを使った証明を根拠に基づいて説明をする。
グループで考察したことを全体で発表する。
まとめる
数学的活動 〔自分が行った活動を振り返る活動〕
証明することによって、すべての平行四辺形についても成り立つことがいえるという数学のよさを実感する。
教科書127ページの「自分の考えをまとめよう」に取り組む。
    

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