過程 |
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指導上の留意点(○)、評価規準と評価方法(◇)
算数的活動(◎) |
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つかむ |
○ |
3名のグループを編成する。
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1 |
本時の問題を知り、課題をとらえる。 |
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○ |
グループ全員が役割を持ち、主体的に活動できるよう基本的に1つのグループを3名で編成することが望ましい。 |
○ |
準備物…油性マジック、電卓、1m定規(各グループ) |
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〔問題〕 「3枚の用紙の形は、同じかな?」
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≪予想される児童の反応≫ |
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・ |
「同じ形の長方形みたいだよ。」 |
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・ |
「紙の大きさが違うのに、なぜ、きれいに折りたためているのだろう。」 |
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・ |
「半分に折ったら、重なるのがありそうだよ。」 |
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・ |
「イの向きを変えてみたら、どれも同じ形みたい。」 |
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○ |
児童の身近にあるものの中から題材を選ぶことで、何気なく見ていた用紙の形に、何かきまりがありそうなことに気付かせる。また、古紙のリサイクルの際によく目にする、新聞紙や広告などを束ねて紙紐できれいにひとくくりにしたものを提示し、それらの中から、広告、プリントを広げて黒板に掲示する。このような活動を通して、算数で学んだことを日常生活の中に見出そうとする態度の育成をねらう。 |
○ |
グループ毎にア〜ウの用紙を1枚ずつ配布し、気付きを発表させる。 |
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見通す |
2 |
解決の見通しをもつ。 |
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@ |
アの用紙をイやウに敷き詰め、等しい比の性質が成り立つかを調べる。 |
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A |
1枚ずつ縦と横の長さを測り、比の値で調べる。 |
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B |
用紙を重ねたときの各長方形の頂点の並び方の規則性を基に、類推する。 |
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◎ |
「形が同じである」ことについて、共通理解させる。
「用紙の形は、全て長方形であり、縦と横に同じように引きのばしたり、縮めたりして重ねれば、ぴったりと重なると考えられる。つまり、2つの用紙の縦の長さと横の長さの比が等しければ、2つの用紙の形が同じであるといってよい」ということを共通理解させるために、何を測定し、説明すれば同じ形といえるのかを考えさせる。(ア)
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◇ 身近な生活の中で、比が活用されているかどうかを進んで考えようとしている。
【算数への関心・意欲・態度】[ノート、行動観察] |
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自力解決 |
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○ |
Aの考えでは「ア〜ウは同じ形である」とは、厳密にはいえないが、児童の発達段階と教材の特性を考慮し、「同じ形である」と結論付け、縦と横の長さの比を、比の値を用いて比べることの有用性を確認する。 |
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○ |
左の2つの図のように、用紙を重ねて、視覚的にとらえ、規則性から調べる例も考えられる。この考え方は、図形の拡大と縮小(未習)の内容であり、根拠が明らかではない。しかし、次へつながる考えとして大切にしたい。 |
◇ 長方形が同じ形かどうかの判別に、等しい比の性質や比の値を活用している。
【数学的な考え方】[ノート、行動観察] |
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学び合い |
4 |
考えたことをグループの代表が発表・板書し、全体で話し合う。
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≪児童が実際にかいた考え≫ |

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「Aの比の値を使って考えたノート例」 |
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・ |
自分達の考えを説明する。 |
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「アとウの形は同じです。」
「でも、イとウも同じ形みたいだけど…」
「もし、イを縦にしてみたら…」
「そして、比の値を調べて、それが等しかったら辺比が等しいといえるね。」
「比の値は、ほとんど同じだね。」
「じゃあ、イとウの形は、同じだね。」
「だったら、アとウの形は同じ…
そして、イとウの形が同じだから…
ア〜ウのどれも形が同じ!」
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◎ |
自分の考えを説明させる際には、児童が発言する次のような言葉に注目し、児童の考えをつなげていく。(イ)
・まず…自分の考えを分割し、整理しようする言葉。
・でも…反例をあげ、考えを説明しようとする言葉。
・だったら…友達の考えを基にして、その先を考え
て説明しようとする言葉。
・もし…条件を変えたり、考えを整理したり、一般化
を図ったりしようとする言葉。
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◎ |
これまでの学習を基に、言葉や図、式などを関連付けて説明させる。(イ) |
◎ |
自分のやり方と同じか違うかを意識させながら聞かせる。また、よく分からないところは、お互いに質問し合わせる。(イ) |
◎ |
説明を聞いて、自分の考えと異なる考えやよい考えがあったらノートにかかせる。(イ) |
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まとめる |
5 |
本時の学習を算数日記にまとめる。 |
≪児童が実際に書いた算数日記の例≫ |
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○ |
今日使った用紙は、B5〜B3の用紙であることと、便利な比を日常生活に生かしていることを知らせ、比への関心を深めさせる。 |
○ |
授業で分かったことや感想、これから気を付けたいことやさらに調べてみたいことなどを書かせるようにする。 |
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