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○職業観・勤労観を育む学習プログラムの枠組み 職業的(進路)発達にかかわる諸能力の育成の視点から(案):国立教育政策研究所生徒指導研究センターを基に作成 h19作成 |
小 学 校 | 中 学 校 | 高等学校 | |||||
低学年 | 中学年 | 高学年 | |||||
職業的(進路)発達の段階 | 進路の探索・選択にかかる基盤形成の時期 | 現実的探索と暫定的選択の時期 | 現実的探索・試行と社会的移行準備の時期 | ||||
○職業的(進路)発達課題(小〜高等学校段階) 各発達段階において達成しておくべき課題を,進路・職業の選択能力及び将来の職業人として必要な資質の形成という側面からとらえたもの。 |
・自己及び他者への積極的関心の形成・発展 ・身のまわりの仕事や環境への関心・意欲の向上 ・夢や希望,憧れる自己イメージの獲得 ・勤労を重んじ目標に向かって努力する態度の形成 |
・肯定的自己理解と自己有用感の獲得 ・興味・関心等に基づく勤労観,職業観の形成 ・進路計画の立案と暫定的選択 ・生き方や進路に関する現実的探索 |
・自己理解の深化と自己受容 ・選択基準としての勤労観,職業観の確立 ・将来設計の立案と社会的移行の準備 ・進路の現実吟味と試行的参加 |
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職業的(進路)発達にかかわる諸能力 | 職業的(進路)発達を促すために育成することが期待される具体的な能力・態度 | ||||||
領域 | 領域説明 | 能力説明 | |||||
人 間 関 係 形 成 能 力 |
他者の個性を尊重し,自己の個性を発揮しながら,様々な人々とコミュニケーションを図り,協力・共同してものごとに取り組む。 | ![]() 自己理解を深め,他者の多様な個性を理解し,互いに認め合うことを大切にして行動していく能力 |
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・自分の好きなことや嫌なこ とをはっきり言う。 | ・自分や友達のよいところを見付ける。 | ・自分や友達のよさを認め,互いの意見を理解しようとする。 | ・自他の考え方,とらえ方の違いを理解する。 ・自分のよさも,他者のよさも分かる。 |
・自己の能力・適性を受け入れ,それを伸ばそうとする。 ・他者の価値観や個性を理解し,それを受け入れる。 |
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![]() 多様な集団・組織の中で,コミュニケーションや豊かな人間関係を築きながら,自己の成長を果たしていく能力 |
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・自分の考えをみんなの前で話す。 ・あいさつや返事をする。 |
・友達の気持ちや考えを理解しようとする。 | ・異年齢集団の活動に進んで参加し,役割と責任を果たそうとする。 | ・他者の気持ちに配慮しながら,積極的に人間関係を築く努力をする。 | ・考え方の異なる人とも互いに意見を調整しながら協力し合う。 ・社会生活のマナーを踏まえて行動する。 |
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情 報 活 用 能 力 |
学ぶこと・働くことの意義や役割及びその多様性を理解し,幅広く情報を活用して,自己の進路や生き方の選択に生かす。 | ![]() 進路や職業等に関する様々な情報を収集・探索するとともに,必要な情報を選択・活用し,自己の進路や生き方を考えていく能力 |
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・身近で働く人々の様子が分かり,興味・関心をもつ。 | ・いろいろな職業や生き方があることが分かる。 | ・身近な産業・職業の様子やその変化が分かる。 | ・様々な職業や上級学校についての情報を収集・整理し活用する。 | ・卒業後の進路や職業について,多面的・多角的に情報を集め検討する。 | |||
![]() 様々な体験等を通して,学校で学ぶことと社会・職業生活との関連や,今しなければならないことを理解していく能力 |
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・係や当番活動に楽しく取り組む。 | ・積極的に活動に取り組み,働く充実感を味わう。 | ・施設・職場見学等を通し,働くことの大切さや苦労が分かる。 | ・係活動や職場体験などを通して,勤労の意義や働く人々の様々な思いが分かる。 ・体験から得たことを,学校生活に生かす。 |
・体験やメディアを通して勤労や職業に対する多様な考えについて理解し,認識を深める。 ・体験を通して,社会のルールやマナー等の意義を理解し,実践する。 |
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将 来 設 計 能 力 |
夢や希望をもって将来の生き方や生活を考え,社会の現実を踏まえながら,前向きに自己の将来を設計する。 | ![]() 生活・仕事上の多様な役割や意義及びその関連等を理解し,自己の果たすべき役割等についての認識を深めていく能力 |
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・学級・家庭において割り当てられた仕事や役割の必要性が分かる。 | ・学級・家庭において互いの役割や役割分担の必要性が分かる。 | ・社会生活にはいろいろな役割があることやその大切さが分かる。 ・仕事における役割の関連性や変化に気付く。 |
・学校・家庭・地域において自分の果たすべき役割とその意義を理解する。 | ・学校・社会において自分の果たすべき役割を意識し,積極的にその役割を果たす。 | |||
![]() 目標とすべき将来の生き方や進路を考え,それを実現するための進路計画を立て,実際の選択行動等で実行していく能力 |
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・憧れとする職業などをもつ。 ・決められた時間やきまりを守ろうとする。 |
・憧れとする職業などをもつ。 ・計画づくりの必要性に気付く。 |
・憧れとする職業をもち,今,しなければならないことを考える。 | ・学校・家庭・地域において自分の果たすべき役割とその意義を理解する。 | ・学校・社会において自分の果たすべき役割を意識し,積極的にその役割を果たす。 | |||
意 思 決 定 能 力 |
自らの意志と責任でよりよい選択・決定を行うとともに,その過程での課題や葛藤に積極的に取り組み克服する。 | ![]() 様々な選択肢について比較検討したり,葛藤を克服したりして,主体的に判断し,自らにふさわしい選択・決定を行っていく能力 |
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・自分の好きなもの,大切なものをもつ。 | ・自分のやりたいこと,よいと思うことなどを考え,進んで取り組む。 | ・係活動などで自分のやりたい仕事,やれそうな仕事を選ぶ。 | ・選択肢を比較検討しながら,主体的に判断し,よりよい選択・決定を行う。 | ・多様な選択肢の中から,自己の意志と責任でを主体的に選択する。 | |||
![]() 意思決定に伴う責任を受け入れ,選択結果に適応するとともに,希望する進路の実現に向け,自ら課題を設定してその解決に取り組む能力 |
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・身近な問題に気付く。 ・自分のことは自分で行おう とする。 |
・自分の力で課題を解決しようと努力する。 | ・将来の夢や希望をもち,実現を目指して努力しようとする。 | ・生活や学習等の充実を目指し,自ら課題を見付け,主体的に解決していこうとする。 | ・進路希望の実現に向けた課題を設定し,その解決に取り組む。 |