生活や学習に関して,しなければならないことをしない傾向が強いタイプだと思われます。掃除や給食当番をしなかったり,授業中指示されたことやグループでの学習や話合いに参加しなかったりすることが多いと考えられます。
 また,周囲が何かしているときに自分だけやりたいことをするのもこのタイプの特徴です。そのため,周囲から見ると怠けや無気力,無責任な態度に見えてしまうことが多くなってしまいます。周囲から促されてもそれを聞き入れないときは,周囲から不満を持たれたり,よく注意されたりする可能性も高いと思われます。
活動に参加しないタイプの要因や背景の主なものとしては,下のようなことが考えられます。
自己中心的な性格  自己中心的な性格,他人から強制されることを好まない傾向が強い,無気力や無関心などの心理状態から生活や学習に関して,しなければならないことをしない傾向が強くなると考えられます。
非行傾向  非行傾向が強くなると,規範意識が薄れたり,学習意欲が低下したりします。また,他の学級や学校外での交友関係が強まることもあります。そのため,生活や学習に関して,しなければならないことをしない傾向が強くなると考えられます。
家庭に関すること
(生活リズム)
 家庭において,食事や睡眠などの家庭生活のリズムが崩れていたり,家族関係等で安心して生活できない状態だったりする場合には,体調や精神状態が不安定になり,活動に参加しなくなっていくことがあると考えられます。
学校に関すること
(教師や友人との関係)
 教師の教え方,学級の状態,教師や友人との関係における悩みや不安などから,生活や学習に関して,しなければならないことをしない傾向が強くなると考えられます。
発達障害   発達障害の特徴の中には,認知の障害のために読み書きや算数でつまずいている(LD),周囲からの刺激に反応しやすく衝動的な行動が多い(ADHD),強いこだわりがあり,興味の対象ではないことは全くやろうとしない(自閉的傾向),ということがあります。また,知的な遅れのためにやり方が理解できないこともあります。そのため,活動をしなかったり,自分のやりたいことをしたりすることがあると考えられます。また,二次的な障害で自己肯定感が低下したり,無気力になったりしている場合も考えられます。