3 友人関係に関する指導

 指導参考例
友達関係
ともだちのいいところをみつけよう
目標
 友達一人一人に良さがあることに気付かせ,誰とでも仲良くしていこうとする態度を育てる。
活動の流れ 指導上の留意点
1 友達との過ごし方について振り返る。 ・日頃の友達との過ごし方を振り返らせることにより,よく接している友達とそうでない友達がいることに気付かせる。


2 よく一緒に遊んだり話したりする理由を考える。
○家が近所でよく遊ぶことが多い。
○教室で席が近く。
○前学年から同じクラスだった。
○やさしい。
○気が合う。
・接することが多い理由を考えさせる。
・仲の良い理由をいろいろ出させることにより,その友達の良さに気付かせたい。また,接することの少ない友達には,良いところがないのかを考えさせていく。
・友達一人一人に良いところがあることに気付かせたい。


3 友達の良さを知り,カードに書く。(リンゴ型)
○なかよしの木にはる。
 ・リンゴの実…〜をしてくれてありがとう。
 ・葉っぱ…優しい人を見かけたよ。
・これまでに,友達がしてくれたことでうれしかったことを「ありがとうカード」に書かせる。
・なかよしの木に掲示していくことを知らせ,これからの意欲付けにする。


※ しばらく,「ありがとうカード」を書かせ,慣れてきたら,友達がやさしい行動をとっているのを見た時どう思ったかを,葉っぱのカードに書かせていく。


道徳「あたたかいこころをひろげよう」につなげていく。

友だちのよかとこさがしクイズ大会をしよう
目標
 級友の良いところに気付き,学級全体で認め合いながら,よりよい友達関係を育んでいくとともに,これからの自分の生活に生かそうとすることができる。


活動の計画
活動過程 活動内容
(事前)帰りの会 アンケートを記入する。
 @学級活動 「ともだちのよかとこさがしクイズ大会をしよう」【本時】
 A学級活動 「クイズ大会」の続きをしながら,さらに深め広げる。
(事後)帰りの会 「よかとこさがし」をスピーチの内容として設定し,三学期まで継続的に活動する。
自分の努力目標を設定した実践と振り返り
《関連する学習指導》
○国語科→「体験したことを分かりやすく伝えよう・スピーチ,書くということ」
○道徳→〈心のノート〉・友達っていいよね・自分を見付け磨きをかけよう
      〈副読本・資料〉「ドラえもんの声」1−E向上心,個性伸長(出典・学研)
本時の展開
活動の流れ 指導上の留意点
1 VTRやアンケート結果を見て,みんなの実態や願いを知る。
 ・あまり友達の良さに目を向けていないな。
 ・みんないい友達になりたいと思っているんだなあ。
・みんなが仲良く遊んでいるVTRや整理したアンケート結果を提示し,学級の実態やみんなの願いを見つめさせる。
2 本時の活動を知る。
「ともだちのいいとこさがしクイズをしよう」
3 級友の良いところを探すための視点を考え,発表し合う。
 ・学校の生活場面を考えるといいよ。
   学習のとき,そうじのとき,遊ぶとき,話すとき など
 ・自分がしてもらったことを考えるといいよ。
 ・自分が見たことを考えるといいよ。


・いろいろな面から級友の良いところ探すことができることに気付かせる。
・視点を整理して板書し,作文を書くときの参考になるようにする。
4 出された視点を基に,1人の級友の良いところを書く。
 ・ぼくは,○○君のことを書くぞ。
 ・○○君の良いところってどこかな。


・クイズ形式となるようなワークシートを用意し,考えて書く時間を保障しながら活動状況を把握する。
5 書いたものをクイズとして発表し合う。
 ・誰のことかな。
 ・私は,○○さんだと思います。それは,○○○だからです。


・クイズに答えるときは,どうしてそう考えたかを理由まで言うことを約束として押さえ,1つの作文クイズから,友達のいろいろな良さを確認していきたい。
6 出てきた級友の良いよころと自分を比べる。
 ・○○さんのように,自分も○○ができるようになりたいな。


・自分が1番なりたいと思うこと1つに絞らせて,発表させる。
7 本時の活動の振り返りをする。 ・次時も本時の続きをすることを知らせる。

<常時活動> 学年掲示板「あたたかい心を広げよう」
〔使い方〕
4つの項目毎にカードを作り,一人一人クリップで止め,学年掲示板に掲示させます。

・できるようになったこと
・人のためにがんばったこと
・命のすばらしさに気付いたこと
・してもらって,うれしかったこと

〔留意点〕
カードに書くのは,全体に時間をとって書かせることもありますが,自分で書くことがあったときに,適宜自由に書かせるようにします。

ハートのカード(心のものさし)
棒付き マグネット付き
〔使い方〕
自分の心の状態をカードで表示させたり,道徳などで登場人物の心をカードで表示させたりして使用します。


帰りの会のスピーチの時に,「今日の私の心はこの色です。なぜかと言うと,…だからです。」とか「最初は,この色だったけれど,…したのでこの色に変わりました。」などど,カードを使いながら話をさせます。


〔留意点〕
活動内容に応じて,教具を選ぶようにしましょう。
可動式

整列(集団行動に関する指導)
○健康診断や集会,集団下校など,いろいろな場面で整列する順序が違います。そのときになって,あわてて並ぶ順序を教えなくてよいように,体育の時間などを利用して「並びっこ競争」をさせ,遊びながら順番を覚えさせるようにしましょう。

○整列する際は,最前列の子どもが手を挙げると「前にならい」の合図,最後尾の子どもが手を挙げると「並んだよ」の合図などと決めておくとよいでしょう。

○前から座る練習では,「ドミノ倒しのように」や「前からぴょこぴょこ」などの言葉を使い,隣の列と競争させると,子どもたちは,喜んで何度も練習に取り組みます。

○集会など,話を聞く場では,話す人が見えるように背が低い順に並ばせる場合があります。そのときは,子どもの心情に配慮し,「背の低い順」ではなく,「お話を聞く順」などと呼ぶようにしたいものです。

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