事例 中学生(女)Bの場合
1 状態把握
性格・行動の傾向 ・明るい不登校タイプの生徒で,何事にも一生懸命に取り組む。
・面識のある教師や生徒と普通にコミュニケーションがとれる。
・パソコンで不特定の相手とメールのやりとりをして過ごすことが多い。
・物事に対し,状況に応じて柔軟に対応することはあまり得意ではない。
対人関係の広がりと
行動面の広がり

・学校の友達と電話や手紙でコミュニケーションをとっている。
・面識のない大人の前では緊張して口数が少なくなることもある。
・パソコンでメールやゲームをして過ごすことも多い。
2 興味・関心の把握
子どもが興味のあること
・コンピュータゲーム
・編み物

子どもが興味を示している仕事
第1希望:保育関係
第2希望:福祉関係

3 対人関係の力を増し,学校復帰を目指すために
子どもの見立て   支援の方針 手立て
人前では,緊張して話せなくなることもある。 ・緊張感を強いられないで安心できる子どもとのふれあいの機会を作る。
・本人の興味のある仕事関係の人と触れあいの場を作る。
・不登校のため経験していない就業体験を仕組み,参加させてみる。
・緊張しすぎないようにするため,事前に場所や人に慣れさせるよう配慮する。
自信を付けさせる。 ・2日間の就業体験に参加すること。
・何事にもまじめに取り組む性格を生かすことを考える。
・興味のある保育関係の職場を探し,就業体験を行わせる。
・働きぶりを認めてもらう体験をし,自信を付けさせる。
4 実践後のAの変化
・表情が明るくなった。
・保育関係の短大への進学を考えるようになった。
就業体験の様子