1.目標

 商業の各分野に関する知識と技術を実践活動を通して総合的に習得し,ビジネスの諸活動を主体的,合理的に行う能力と態度を身に付ける。

2.内容

(1)流通ビジネスに関する実践

ア.小売業に関する仕入取引や販売取引を中心にコンピュータを利用し た売買に関する実践的な学習

イ.サービス,情報を付加した商品開発に関する体験的な学習

ウ.消費者ニーズに関する市場調査,商品計画,販売促進などに関する体験的な学習


(2)国際経済に関する実践

ア.実際の輸出入手続きを中心にコンピュータを利用した実践的な学習

イ.証券投資,個人輸入などに関する体験的な学習


(3)簿記会計に関する実践

ア.納品書,領収書などの取引に関する証票に基づく起票,帳簿記入,コンピュータを利用した帳簿作成などの実践的な学習

イ.企業の財務諸表などを資料として,経営分析を行い,報告書を作成する。


(4)経営情報に関する実践

ア.コンピユータシステムによる文書や帳票の作成と保管,情報の検索・集計・グラフ作成などオフィスの事務処理に関する一連の流れなどの実践的な学習

イ.ソフトウェアを利用して,経営活動のシステム設計などの体験的な学習

3.科目の概要説明

  商業高校では、1年生に入学してから「流通経済」「計算事務」など、中学校ではなかった『商業科目』を学習しますが、「総合実践」はこれらの科目が実際の商業活動ではどのように関連しているかを体験的に学習するものです。つまり、模範的な商業組織の中でみなさん自身が、卸売商・倉庫・銀行などの担当者となり、商品の売買やそれに伴う取り引きを行い、その取り引きの進行によっておこる仕事や手続きを処理していくという、いろいろな商業科目において身に付けた知識と技術を十分に活用し、学習内容の総合的な仕上げをする科目なのです。 「実践」ということは、自ら実行し、体験するということですから,「総合実践」の学習では、自ら計画を立て、それを実行し、整理し、反省するなどの自主的な活動が最も要求されます。また、一人一人が社会の一員であるという自覚と豊かな人間性、および創造性が必要です。このことから、次のような心得で学習することが大切です。
@実際の職場と思って、服装・礼儀・言葉使いなどに気を付ける。
A自分の立場を正しく認識し、責任を全うする。
B仕事は自主的に、計画・実行し、その結果を必ず反省する。
C書類・帳簿は、すでに学習した知識・技術を応用して、早く、美しく、正確に処理を行う。
D備品その他の事務機器は丁寧に正しく取り扱い、破損・紛失しないように注意する。
E取引先に及ぼす迷惑や影響を考え、欠席・遅刻をしないようにする。

 4.授業風景
  総合実践の授業風景