コラージュって何?
○ コラージュ(collage)とは,もともとは「coller」というフランス語から由来する言葉で,「のりで貼る」という意味があります。写真や絵や文字などを,新聞・雑誌などから切り抜き,これを画用紙やケント紙などの台紙に貼って1つの作品にするものです。そもそも20世紀初頭に生まれた美術の表現方法ですが,これを個人心理療法に導入したものがコラージュ療法で,日本では1987年頃からあたらしい心理療法として使われ始めています。これは,きわめて簡単な方法で自己表現が可能となり,その過程で人の心が癒される不思議な魅力をもった技法です。
《参考文献》
 杉浦京子著 『コラージュ療法』 1994年 川島書店 pp.3-15
○ この研究では,コラージュを心理療法としてではなく,非言語的な子どもへの関わり方の一技法として紹介します。
【コラージュ作品例】
コラージュのよさってどんなこと?
<アートセラピーの理論から>
  • しゃべらなくていい。
  • 動かなくていい。
  • 身体の接触がない。
  • 器用さや特別な技能,専門性を必要としない。
  • いろんなアレンジが可能。
  • 心理的ダメージが少ない。
  • 「切る」という作業(心の拡散=解放)と,「貼る」という再構成の作業(心の統合)が行われる。
<実践してみて感じること,また体験した人の声から>
  • 「好きなもの」を探して、切ったり貼ったりすることが楽しい。
  • したことが作品として残るので,表現できたという満足感を味わえる。
  • 自分を再認識できる。
  • したあとスッキリする。