学級会は児童が自主的に進めていくものであり,児童の手に委ねなくてはなりません。ただし,次のような条件を満たしている必要があります。
  •  話合いの事前指導がきちんとなされ,手順がしっかりと身に付いている。
  •  学級の誰もが積極的に話合いに参加し,自主的に意見が出せる。
  •  決議に向かって,脱線することなく話合いを進行できる。
  •  児童で解決できる範疇を逸脱しない。 など。


進行の流れ 役割 内容等
はじめの言葉 副議長 ※学級の歌を歌って学級全体のことを話し合う意識を高めるのも一つの方法
司会グループの紹介 議長団 議長・副議長・黒板書記・ノート書記が自己紹介をする。
議題の確かめ 副議長 議題を確かめる。
提案理由の説明 提案者 高学年では議案書をそのまま読まず,補足説明をしたり,アンケートグラフ等の資料を提示したりすると効果的。
話合いのめあてと柱の確かめ 副議長 全員で読み上げると意識しやすい。
先生の話 教師
話合い 議長
全員
決まったことの確かめ 黒板書記 柱に沿って,決まったことを明確に伝える。
観察係から ノート書記 意見の量や態度といった点から,意見の質や話合いのめあてといった面までも評価できるとよい。
10 先生の話 教師
11 終わりのあいさつ 副議長 先生の話を受けて,実践や次の学級会のめあてを一言言って終わる。

 


   

見守る姿勢を基本として,個別の支援を行う 補助簿(座席表)を利用して,評価を行う
 いい意見をもっていながら,発表できない児童へ・・・ 
 話合いに集中,協力できない児童へ・・・
 友達を中傷するような意見を出した児童へ・・・
 話合いの柱からそれた意見を繰り返す児童へ・・・
 司会が,どう進行していいか分からなくなったとき
 黒板書記が意見の速さについていけないとき など・・・
 本時の評価規準に基づいた評価
 話し方や聞き方に対する評価
 
話合いを高める発言への評価
 
1時間で児童全員を評価しようとすると,教師の出番を見過ごしてしまいます。
話合いを繰り返すことと,児童の自己評価,相互評価をチェックすることで,一人一人の評価をしていきましょう。

問題 解決への指導,助言
話合いが停滞したとき  今,何を話し合っているのかを明確にしてやる。
 賛成理由,反対理由を整理し,それぞれの意見のいいところと問題点を明確にしてやる。
 出された意見の中から賛成理由のあったものをいったん絞り込んで話合いを深めさせる。
 2つの意見を合わせたり,提案理由に近い意見はどれなのかといった話合いの方向付けをしてやる。
 前の発表に関連した意見を出すように助言をする。
 小グループや近くの人と相談する時間を設ける。
話合いの柱から脱線したとき
いろんな意見が出て,混乱したとき
児童が決める範疇外の意見が出たとき  意見が出た時点でなぜ,決められないのかを明確に伝え,方向修正をする。
   
実践不可能なことが決まりそうになったとき  明らかに実践不可能な場合は,早めに方向修正をする。そうでない場合は,ルール等の工夫で実践を目指す。 
  • 決議を大きく左右するような発言
  • 話合いで決定したことをくつがえす発言
  • 一つ一つの児童の発言に対する評価の発言
  • 話合いや実践への意欲を低下させる発言


  

 ・ 話合い中のよりよい発言を取り上げ,賞賛する。
 ・ 観察係の評価を補足する。
 ・ 態度面等,成長の見られる児童を賞賛する。
 ・ 司会団に対してねぎらいの言葉をかける。
 ・ 話合いの中で課題となったことが次回のめあてとなるよう,意識付けをする。
 ・ 実践に向けての意欲付けや今後の見通しをもたせる。