教育関係者・青少年訪問共催事業
平成29年度 色丹島ビザ無し交流 訪問 石橋節二校長(北茂安中)(佐賀県北方領土教育研究会会長)
1.趣旨
教育関係者と青少年が共に北方四島を訪問し、各島に在住するロシア人と交流を図り相互理解を深めることにより、北方領土問題の解決促進に資するために実施するものである。また、本事業は、北方領土問題対策協会と北方領土復帰期成同盟が共催で実施するものであり、それぞれの事業に北海道内及び青森以南の教育関係者と青少年を相互に参加させることにしている。
2.実施団体 独立行政法人北方領土問題対策協会及び公益社団法人北方領土復帰期成同盟
後援 内閣府 外務省 文部科学省 全国都道府県教育委員会連合会公益社団法人日本PTA全国協議会
3.訪問期間、訪問島 及び日程
○8月17日(木) 根室市集合(北海道立北方四島交流センター)、結団式 【根室泊】
○8月18日(金) 根室出港 国後島(古釜布湾入域手続き)、色丹島(穴澗湾投錨)【船内泊】
○8月19日(土) 色丹島上陸、島内交流・視察(スポーツ交流・ホームビジット)、帰船 【船内泊】
○8月20日(日) 色丹島上陸、島内視察(図書館、学校、教会、日本人墓地等)、夕食交流会、帰船 国後島古釜布沖投錨 【船内泊】
○8月21日(月) 国後島(古釜布湾出域手続)、根室帰港、解散、記者会見(代表者)
○8月22日(火) 移動日
4.訪問人員 ○訪問人員65名
○構成 教育関係者 青少年(中・高校生)、北方領土語り部、国会議員、報道、政府同行、医師、事務局、通訳等
5.交通手段及び経費 北方四島交流等使用船舶「えとぴりか」 参加のための旅費は協会負担(往復の交通費及び宿泊料)
6.本年度参加者 石橋節二(佐賀県北方領土教育研究会会長 北茂安中校長)
7.研修報告
副団長報告 石橋節二(佐賀県みやき町立北茂安中学校校長)
1 はじめに
このたび、北方四島交流教育関係者・青少年訪問事業の一員として、色丹島を訪問することとなった。これまで、北方領土青少年等現地視察事業には3回ほど参加したことがあり、北方領土を見ることができる土地で、生徒達とともに元島民の方々の講話を聞いたり歴史的な経緯や現状を学習することで見聞を深めてきた。しかし、羅臼町や根室の納沙布岬からは北方四島をはっきり見ることができなかったし、実際に現地に住んでいるロシア人と交流する経験がなかった。
今回、佐賀県民会議から今年の教育関係者交流事業で佐賀県に1名参加枠があると聞いて、是非参加させて欲しいと希望し、今回の参加が実現した。しかも、私が校長職で年齢的に選ばれたと思うが、後日、副団長をという依頼があり、今回の大役を引き受けるに至った。
今回の訪問事業は8月18日(金)から21日(月)の3泊4日で実施されたが、天気に恵まれ、えとぴりか号での航行や色丹島での視察・交流はとてもすばらしい条件で実施することができた。また、色丹島の人達の歓迎を受け、青少年の交流もすばらしい内容であり、今回の訪問事業は大成功だったと思う
夕食交流会(穴澗港付近 穴澗レストラン「インペリアル」では、 村長さんやお世話役の人達、1日目のホームビジット家庭と訪問団員によるお別れの夕食会があった。穴澗村村長代理ヤルモリチさんのあいさつの後、訪問団を代表して副団長の私が、歓迎していただいたお礼と訪問を終えての感想、再会できることを祈念しての謝辞を申し上げた。要旨は以下の通りである。
○ドォーブ ルイ ヴェーチェル(こんばんは)
○今回の北方四島訪問団の副団長の石橋です。訪問団を代表しまして感想を申し上げよとのことでしたので、一言 お礼と訪問の感想を申し上げます。
○まずは、お礼から申し上げます。この訪問事業の受け入れに際しまして、事前の準備、また、昨日と本日の心のこもった最高のおもてなし、本当にあり がとうございました。
○今回の訪問で特に印象に残ったのが、青少年のスポーツ交流や意見交換とホームビジットでした。この訪問事業の目的が、「交流を通して四島住民との 相互理解の増進を図る」ことでしたが、そういう意味において今回の訪問事業は大成功だったと思います。スポーツ・レクリエーションでは、最初ぎこ ちなかった雰囲気が、ドッヂビーやドッヂボール、グループ対抗レクリエーションを重ねる中で、日本とロシアの青少年が言葉は通じなくても、お互い ハイタッチをする間柄となるなど、打ち解けた様子を見ることができました。そのあとの意見交流会でも自己紹介や趣味・特技の紹介、中にはトランプ 手品をお互い披露し合うグループもあり、子どもたちの順応性のすばらしさに改めて感心したところです。
また、ホームビジットでは、各家庭で家庭料理を用意していただき最高のおもてなしをしていただきました。手作りのお料理大変おいしかったです。 また、家族の紹介等、貴重な時間を過ごす事ができました。
○私自身、この四島訪問は初めての経験でしたが、聞くところ今年で26年目を迎えるとのことでした。こういう民間レベルの交流の積み重ねが本当の意味 で大事なことだと改めて実感したところです。
○今回の訪問団は、全国各地からこれからの時代を担う中学生や高校生と彼らを教育する教員が中心です。色丹島で経験した交流の素晴らしい体験を地元 に帰ってから周りの人達に伝えることで、日本とロシアの友好の和を広げていきたいと思います。
○終わりになりますが、島の皆さんとまたお会いできる機会がありましたら、今度は私たちが大いに歓迎したいと思います。またの再会を祈念してお礼の ことばといたします。たいへんお世話になりました。ありがとうございました。
スパシーバ ザ フショー