○ 学習指導案    中学校第2学年 「 技術・家庭科 」


1  単元名 「技術とものづくり」 (平成19年9月実施,34名)
        〜組み立てと仕上げ〜

授業の様子 授業実践者:下川 登志雄

2 単元とその指導について

日常生活では、利便性を追求し生産効率を上げながら、生活の向上と充実を図ってきた。その中で、生徒は完成した製品を利用することに終始しがちな傾向が見られ、「ものの設計から完成まで」というものづくりの一連の経験は非常に少なくなっている。このような背景より「生活の中で役立つものをつくる」という経験は大切であると考える。また、現在は技術の進歩により様々な素材が身の回りにあふれ活用されているが、それらの進歩により接合や表面処理の技術も多種多様なものが開発されている。そこで本題材では製作の最後の段階で接合方法や表面の仕上げ方法を適切に行えるようにすることにより、丈夫で見た目にもきれいな作品を作り上げ、完成の喜びや成就感も味わわせたいと考えた。

生徒はこれまでの学習で、「ものづくりの技術を生活に生かそう」という内容で、小物を入れる棚などの作品の製作に取り組んでおり、本題材より組み立ての作業を行う。しかし、ものづくりの経験が少なく、作業を行うと、とまどう生徒も見受けられる。

今回の授業では、まず、生徒に身近な机やいすを用い接合方法を観察させる。また、インターネット上の動画を用いたり、カメラを用いた実験を行うなど、ICT機器を活用することにより生徒の製作品に対する思考活動を支援し主体的・意欲的に取り組ませたい。

 単元におけるコンピュータの活用について

・インターネット上の画像や動画の活用。
  ・実験の様子をコンピュータに接続されている複数のカメラを用いて比較実験をわかりやすく提示する。


3 単元の目標

○使用する材料により接合方法を工夫することができる。
  ○検査をしながら組み立てを行い、必要があれば修正することができる。
  ○製作に必要な工具の使い方や加工技術を身に付けることができる。
  ○さまざまな接合方法や表面の仕上げの方法を理解する。
  ○製作に主体的に取り組むことができる。 

4 単元の計画 (全4時間)

  • 1 接合の方法とけがき ・・・・1時間(本時)
  • 2 組み立てと検査、修正・・・・2時間
  • 3 表面の仕上げ     ・・・・1時間

5 本時の学習指導 (1/4) 場所:木工室 時間:2校時

 (1) 目標

○ 様々な材料の接合方法が分かる。
  ○ 作品の接合方法を考えることができる。

 (2) 利用環境<本校の環境>

○主なハードウエア

ノートパソコン Webカメラ2台 プロジェクタ スクリーン

○主なソフトウエア

Microsoft LifeCam(Web カメラ付属)

 (3) 展開

児童・生徒の学習活動
教師の指導・支援(※評価)
○学習の課題を把握する。
・材料の接合について学ぶことを 知る。


本時の作業内容について知らせ る。
○身の回りの材料の利用について考える。

・材料の種類を発表する。


  ・他人の発表などをワークシート にまとめる。

身の回りのものについて観察させる。

・ 様々な材料があることに注目を させ、発表させる。 材料の種類を発表できる。 (知識、生徒自己評価)
・いすやつくえを例に挙げ、具体的な材料を示す。
○身近な物の接合方法を考える。
・つくえやいすの接合部分を観察 する。
接合を調べている
・接合についてもっと詳しい方 を知る。
材料の種類による接合方法の違いを考えさせる。











・溶接やハンダ付けについてインターネットで説明する。 様々な接合方法を理解している。 [発表・ワークシート](知識・理解)
○自分の製作品にはどのような接合方法がよいか
考え 、 接合部のけがきをする。
・木の繊維方向や、接着剤の併用 などを考える。
実験器具
・説明や実験の結果を基に自分の 作品の接合
方法を考える。
くぎ接合について説明をする。

・繊維方向と釘の接合について強 さについて模型や実験を用いて説明する。 接合方法を選択することができ る。 (工夫創造、生徒自己評価)


・接合部のけがきについて説明をす る。
けがきを正確にできる。 [作品](技能)(工夫)



・机間指導を行い、製作に適した支援を行う。
○本時の感想、気付き、発見をワークシートに記入し、班でまとめ発表する。
○次時の内容を知る。
・けがき、組み立てについて知る。
本時のまとめを発表させ、自己評価の欄に記入させる。
※ 資料等
指導案指導案           
学習プリント学習プリント       

6 児童・生徒の反応

  • ○身の回りのものもたくさんの接合方法があることがわかった。
  • ○実験がわかりやすくよくわかった。
    ○身の回りの様々なものに興味がわいた。
    ○木の繊維に対するくぎの方向について注意しようと思う。

7 授業を終えて

  • ○身近なもの(今回は学校で使用している机といす)を題材に接合について観察をさせたが、生徒は興味を持って観察を行っていた。また、ほかの材料についても興味を抱き調べたいという生徒もいた。
  • ○実験の様子について複数の画像を同時にプロジェクタで表示を行った。実験対象の状態と計測の値がリアタイムで提示できるため、生徒に実験の内容が伝わりやすかったと思う。