(2) 検証授業

  言語活動を取り入れたペア学習の商業高校3年選択科目ビジネス情報の単元「集計処理」における検証について

 

 

 検証授業を行った県立商業高校商業科の該当クラスは1年次に情報処理を3単位、2年次に情報処理2単位を履修しています。そして3年次にビジネス情報を3単位履修しています。検証授業を実施したクラスは2年次に財務会計T、3年次に財務会計Uを選択しており学習意欲の高いクラスです。1年次の情報処理では全国商業高等学校協会情報処理検定の情報処理3級、2・3年次はビジネス情報部門2級を目指して学習をしてきています。

 

ア 対象生徒 

  商業科3年 40名 

イ 使用教科書 ビジネス情報(実教出版)

ウ 単元 3章 表計算ソフトウェアの活用 

      第1節 集計処理  

     複数シートの利用
1/3
     グループ集計
2/3
     クロス集計
3/3

 

エ 単元におけるペア学習の効果

 集計処理の単元では、コンピュータ操作の得意、不得意がはっきりと現れて来ることが多々あります。

 そこで、ペア学習により、言語活動を意識させた実習を取り入れることで、得意な生徒と不得意な生徒が協力して実習問題の解決段階にあたらせることにしました。不得意な生徒にとっては教師の一方的な指導よりもペア相手の同級生からのアドバイスのほうがより理解しやすかったり、得意な生徒にとっても教えることで自分自身もより理解が深まったりと、双方にとって効果的であるのではないかと考えました。

 これにより、基礎的な知識と技術が習得できるのではないかと考えました。また将来、ビジネスの現場などでも、チームを組み共に協力して課題を解決にあたることをイメージすれば、この学び合いは有効に働くと考えました。このような理由から、本単元を設定しました。

オ 単元の目標

 表計算ソフトのウェアを活用して、さまざまなビジネスの情報を管理し、分析するために必要な基本的な技法を身に付けさせる。

○各時の目標

    第1時 ワークシート間の集計の技法を理解させ、習得させる。

    第2時 グループ集計の技法を理解させ、習得させる。   

    第3時 クロス集計の技法を理解させ、習得させる。

○単元の評価規準

関心・意欲・態度

 表計算ソフトウェアについて関心を持ち、その機能を利用した実習に積極的に取り組み知識・技術を身につけようとしている。

思考・判断・表現  表計算ソフトウェアを活用して、効率的な分析結果を適切に表現できる。
技      能

 ワークシート間の集計、グループ集計、クロス集計などの機能を活用しながら、

処理する条件における最適な処理をすることができる。

知 識・理 解  集計処理の様々な分析手法や活用方法を理解している。