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新学習指導要領のねらいに対応した授業づくりの視点と基本構想
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授業づくりの視点 |
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新学習指導要領のねらいに対応し、生徒の実態に即した授業づくりを行うための視点として、次の4点を考えています。
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@ |
新学習指導要領の指導事項を意識した生徒の実態把握 |
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A |
学習内容の系統性を意識した指導のねらいの明確化と教材選択 |
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B |
言語活動の位置付け方の工夫と指導のポイントの明確化 |
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C |
振り返らせ方の工夫 |
これらの4点を常に意識しながら、単元を構想し、授業づくりを進めていきたいと考えています。
@は、授業づくりを行うためのもっとも基礎的な部分として、具体的な単元構想を進める前に取り組んでおかなければいけないことと考えています。
Aは、単元間において、学習内容がどのように系統をもっているのかということを把握した上で、本単元、または本時における指導のねらいを明確にして、そのねらいを達成できるために適切な教材を選択することと考えています。この部分が明確になると、授業づくりにおいて、生徒に「見通しをもたせる」場を設定することができます。それが、生徒の学習意欲を喚起し、主体的な学習を促すことができるようになります。また、適切な教材選択や学習活動の工夫を通して、身に付けるべき知識・技能の習得を図ることができると考えています。
Bは、習得した知識・技能の活用を図る場としての言語活動をどのように位置付ければよいのかということと、位置付けた言語活動がより効果的に行われるために教師がどのような指導を行えばよいのかということになります。
Cは、単元、または本時の学習を通して身に付けた知識・技能や、育成が図られた思考力・判断力・表現力等を、生徒に自覚させるための振り返らせ方を工夫することと考えています。
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授業づくりの基本構想 |
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授業づくりに当たっては、前述した授業づくりの視点を踏まえて、
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ア |
見通しをもたせる |
身に付けるべき知識・技能や授業のゴールについての意識をもたせ、単元全体や1時間の学習の見通しをもたせる。 |
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イ |
習得を図る |
学習内容の系統性を明らかにした上で、本単元や本時における指導のねらいを明確化し、それに適した教材の選択やスモールステップによる学習活動を工夫して、身に付けるべき知識・技能の習得を図る。 |
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ウ |
活用させる |
習得した知識・技能を意図的に活用させるための言語活動を効果的に位置付け、活用を通して、思考力・判断力・表現力等の育成を図るとともに、これまでに習得した知識・技能の定着を図る。 |
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エ |
振り返らせる |
本単元や本時における学習を振り返らせることを通して、身に付けた知識・技能や育成が図られた思考力・判断力・表現力等についての自覚を促す。 |
という一連の流れを考えています。
この流れの中で、本研究においてこれから提案していく教師用手引き(学習指導案、ワークシートを含む)、学習プリント、生徒用手引きをどのように関連させていけばよいのかということを図式化したのが、次に示す【授業づくりの基本構想図】です。
【授業づくりの基本構想図】

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上記の基本構想に沿って、授業のあらゆる場面で必要に応じて選択が可能な学習プリントや生徒用手引き、2学期以降の授業で活用することができる学習指導案やワークシートを提案しています。
また、教師用手引きでは、説明的な文章と文学的な文章の授業づくりにおいて、授業づくりの視点を生かすための留意点やアイディアを提案しています。ぜひ、ご活用ください。
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