これからの算数科学習指導について提案します!

 
2 研究の実際
(4)平成23年度 佐賀県小・中学校学習状況調査の問題分析と指導の手立て
平成23年4月に実施しました佐賀県小・中学校学習状況調査の中で、これからの小学校算数科において求められている力やこれまでの調査において本県児童に課題が見られた力を問うている調査問題を取り上げ、分析をしています。出題の趣旨や調査問題の具体的な内容、調査問題で求められている力やそれらの力を育むための指導について示していますので、これからの指導の参考にしてください。
小学5年生 大問13
学習指導要領における
領域・内容
B 量と測定(第4学年)
(1) 面積について単位と測定の意味を理解し、面積を計算によって求めることができるようにする。
        
出題の趣旨
提示された図形の面積を工夫して求めることができるかどうかをみます。
問題の内容
 
提示された面積を工夫して求め、考えたことを適切に式や言葉を使って説明する問題です。
この問題で求められている力
  この問題では、面積の重なりに気を付けて指定された面積やその求め方を説明することが求められています。
求められている力を育むための指導例
   
 
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問題を解決させる際には、何が分かっていて何を求めるのかを明確にさせる。
解決の見通しを立てさせる際には、何に気を付け、どんな公式を使えばよいかを考えさせる。
解決の際には、図などが提示されている場合、どこを求めているかを明確にさせて式と対応させるなどして解決の道筋を明確にさせる。
友達の解決方法のよさを読み取る活動を通して思考過程を表現することの大切さを実感させる。
  などが指導上必要と考えられます。
この問題の類似問題
中学1年生 大問11
学習指導要領における
領域・内容
D 数量関係(第5学年)
(4) 目的に応じて資料を集めて分類整理し、円グラフや帯グラフを用いて表したり、特徴を調べたりすることができるようにする。
             
出題の趣旨
複数の資料から必要な情報を取り出し、問題を解決する過程を説明することができるかどうかをみます。
問題の内容
 
提示された資料から情報を取り出し、条件に合う割合を求めたり、解決する過程を説明したりする問題です。
この問題で求められている力
  この問題では、二次元表に示された数の意味を考え、円グラフと関連付けて割合を求めたり、問題の条件に合うものを見つけ出して式やことばを使って説明することが求められています。
求められている力を育むための指導例
 


問題を解決させる際には、何が分かっていて何を求めるのかを明確にさせる。
二次元表を用いて、数の意味を考え、部分と全体に当たる数に印を付けるなどして数と数の関係を明確にし、実際に割合を求めてみる活動を取り入れる。
求めた割合を基に円グラフをかいて、二次元表の数との関連を確認する活動を取り入れる 。

  などが指導上必要と考えられます。

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