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授業モデル

「話す」「聞く」「書く」「読む」能力は、言語生活の基盤となるものです。児童の言語生活においては、それぞれの能力が互いに作用し合って行われており、独立して使われるものではありません。国語科の授業でも、3領域1事項の指導は、単独で行うよりも児童の言語生活を想定して、必要に応じて領域を関連付けた指導を行うことが、児童に言語能力を身に付けさせるために効果的な方法です。そこで、ここでは主に、「読むこと」領域と「書くこと」領域の関連を図った授業のモデルについて提案します。
 
指導計画の作成の際には、日常生活に必要とされる「記録」「説明」「報告」「紹介」「感想」「討論」などの言語活動の様式を、学校や児童の実態に応じて、具体的な活動としてイメージしながら作成することが大切です。また、該当学年での言語活動の経験や学習履歴等を踏まえることも重要です。
※言語活動の様式例については、新聞の書き方、ポスターセッション、ディベートなどを公開しています。
指導過程
指導のポイント
事前

意欲付け(事前)

☆学習意欲をもたせる段階
○児童がこれから行う学習に必然性をもたせるため、たとえば、「総合的な学習で、調べたことをまとめて、報告する」など、各教科等や学校生活での具体的な場面を想定させる導入を行います。(読み聞かせをしたり、関連する本を教室に置いたりするなどの環境整備もこの段階)
第一次

導入

学習計画の作成

☆単元の見通しをもたせる段階
○児童に最終的なゴールの形を明確に意識させるため、教師が作成した参考資料や作品等を例示します。
○単元の目標は、指導事項と言語活動例を合わせて作成します。具体的な単元の目標については、「言語活動を取り入れた授業づくりのポイント」の指導目標例を参考にしてください。
○学習計画については、児童が立てていくことが理想ですが、初期の段階や児童の実態によっては、教師主導で計画を立てていく場合もあります。どちらにしても、単元全体の見通しをもたせることが大切です。
第二次
めあてをつかむ

見通す

考えをもつ

交流する

まとめる

振り返る
☆めあてをもって学んでいく段階
○この段階では、文章の内容だけではなく、表現方法や構成の仕方など、読む目的を意識して焦点化した指導を行います。指導を行う際に大切なことは、1単位時間の授業で、「何を通して」「何を指導する」のかを明確にしておくことです。
【例】
・〜に書いて説明するために、教材文の表現方法を学ばせる。
・〜のおもしろいところを紹介するために、人物の行動に注意して読ませる。
・〜クイズを作って動物のことを紹介するために、紹介の仕方を学ばせる。
・昔話の特徴に触れ、興味をもたせるために、複数の話を比べて読ませる。  など
※1単位時間の詳しい学習の流れについては、平成21年度の授業モデルを参考にしてく
ださい。
第三次

まとめる

☆学習をまとめ、つなげる段階
○第2次の学習をまとめる段階です。また、第2次で読み取ってきたこと(身に付けた力)を基に、「書く」活動へつなげていく段階でもあります。
  ここでは、書く視点を明らかにして活動に取り組ませるようにします。
○第1次で立てた学習計画の再確認とともに、複数の資料や本等を読んだり調べたりする必要がある場合は、図書館の使い方や情報の検索方法等についても関連付けて指導します。
○多読へつなげる単元の場合は、この段階で新たな目標をもたせることも考えられます。
第四次

生かす

次の単元や
他教科等へ
☆生かす段階
○児童に単元全体を振り返らせて、学習状況を確認させます。また、他の児童の書いたものと比べたり、それを基に意見を交流させたりすることにより、自分の考えを再構築させることも大切です。
○児童に、単元で学習したこと(身に付けた力)が、学校の教育活動で生かすことができそうなのかを考えさせることが必要です。
○教師自身も各教科等の場面で、国語科の学習経験を意識して活用させるようにこころがける必要もあります。
 

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最終更新日:2011-03-30