１．研究の概要
知識・技能の習得を図り、数学的な思考力・判断力・表現力をはぐくむ学習指導の工夫
−算数的活動の充実を通して−
（２）研究の趣旨
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算数科改訂の主なポイントとして、以下の3点が挙げられています。 ○基礎的・基本的な知識・技能の定着と数学的な思考力・判断力・表現力の育成 ○系統性を重視し、発達や学年の段階に応じた反復（スパイラル）による教育課程の編成 ○算数的活動の一層の充実 |
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| 全国学力･学習状況調査の結果から | 平成２０、２１年度に実施された全国学力・学習状況調査における佐賀県の調査結果を調べてみると、Ａ問題は全国平均とほぼ変わりませんでしたが、Ｂ問題については、平均正答率が全国平均より下回っていました。（表１） | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
表１ 平成２０、２１年度「全国学力・学習状況調査」の小学校算数（６年生）の調査結果について （評価の観点別結果）
※「全国との比」とは、佐賀県全体の平均を全国平均（＝1.0）と比較してみたものです。小数第３位を四捨五入しています。
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設問別に見ると ○与えられた条件に合う時刻を、筋道を立てて考え、時刻表から選択することができること ○情報を整理選択し、筋道を立てて考え、示された判断が正しい理由を記述することができること ○調べた結果を振り返り、きまりを見いだし、カードを敷き詰められない例をつくることができること などにおいて課題が見られました。  算数のよさを実感できるような指導などが求められています。 |
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| 学習し身に付けたものを生かす算数授業づくり | −授業づくりのポイント− ○算数的活動を意図的・計画的に位置付けた学習過程の工夫 ○学習し身に付けたものを次の学習や生活場面で活用することを想定した問題場面の設定 ※学習し身に付けたものとは、基礎的・基本的な知識・技能はもちろん、式や図を解釈したり表現したりする活動も含みます。 |
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| 研究の方針 | そこで、算数的活動を意図的・計画的に位置付けた学習過程の工夫をし、学習し身に付けたものを次の学習や生活での活用を想定した問題解決の場面を設定していきます。これにより、児童に算数を学ぶことの意味や有用性を実感させ、学習への意欲を向上させることにもつながり、ひいては、基礎的・基本的な知識・技能のより確実な習得と思考力・判断力・表現力の育成につながると考えます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 本研究では（ｱ）（ｲ）を中心に研究を進め、これからの算数科学習指導について提案していきます。 |
基礎的・基本的な知識・技能のより確実な習得と思考力・判断力・表現力の育成を図るために、算数的活動を意図的・計画的に位置付けた学習過程の工夫をします。学習し身に付けたものを次の学習や生活場面で活用するような問題場面を設定した授業モデルを考案します。そして、授業モデルを基に授業実践を通してその有効性について検証し、結果を踏まえ、授業プランを作成し提案します。
基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得と思考力・判断力・表現力の育成を図るために、知識・技能を次の学習や生活で活用することに視点を置いたプリントを作成します。具体的には、授業の中で取り上げた問題場面を基にした記述問題に取り組むことができるようにします。知識・技能を活用することに主眼を置いた算数的活動の解決の過程を振り返らせることで、児童は活用した知識・技能をより意識することができると考えます。また、そのプリントでは、問題を解決するために必要な知識・技能の確認ができるようにします。
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| 最終更新日：2011-03-30 |