新学習指導要領で求められている中学校英語科学習指導を提案します!

第2学年 英語科 実践事例 4

1 単元名 Program 5
    You Look Great !
    (Sunshine English Course 2)

2 単元について

単元の目標 ○ 間違いを恐れず英語で積極的に書いている。
○ look+形容詞、主語+動詞(give、show)+間接目的語+名詞、I think (that)の文の
   形・意味・用法を理解し、それを使って表現できる。
○ 教科書本文の内容を正しく読み取ったり、相手の伝えたいことを聞き取ったりすること
   ができる。
○ 日米文化の違いやものの見方や考え方の違いを理解している。
新出文法・表現 look + 形容詞、show(give)+間接目的語+名詞、I think (that)
4技能の関連付け ○ 複数の単元を総合的に活用する言語活動として、モデル英文は新出文法のgive+
   間接目的語+名詞やI think (that) を使う場面を設定し、助動詞willやbecauseを復習
   できるように書く内容が工夫されています。  ワークシートはこちらから
○ 複数の領域を関連付けた言語活動として、当日の授業では「書くこと」→「話すこと」
   へ多くのステップを踏んで展開しています。

書くことの手立て ○ ライティングノートを新出文法のドリル練習として3分間使っています。
○ 「英作文のコツ」のC接続詞 because D自分の考えや感想E順序を表す語 so を注
   意して指導しています。   「英作文のコツ」ワークシートはこちらから

 

3 単元の評価規準

コミュニケーションへの
関心・意欲・態度
表現の能力
理解の能力
言語や文化についての
知識・理解
1 間違うことを恐れずに、自分の考えなどを書いている。
2 必要に応じて辞書を活用している。
1 新出文型を使って、伝えたい内容を正確に書くことができる。
2 内容を整理し、文の構成を考えたまとまりのある英文を、書いたり話したりすることができる。
1 本文を読んで、その内容を正しく理解することができる。
2 相手の意見を聞いて、何を伝えようとしているのか理解することができる。
1 新出文型の形・意味・用法を理解している。
2 本文中にあるほめ言葉の使用を通して、会話に表れる日米文化の違いやものの見方や考え方の違いを理解している。
 

4 指導計画 (全7時間)

 
指導ページ
主な学習内容

書く活動

Section 1
○ look + 形容詞の形・意味・用法の理解し、それ
  を使って英作文を作る。
・ look +形容詞を使った英文をライティングノートに書く。
○ Section 1 の本文を音読し、内容を理解する。  
Section 2
○ give+間接目的語+名詞の形・意味・用法を理
  解し、それを使って英文を作る。
○ Section2の本文を音読し、内容を理解する。
 ALTにお薦めの日本みやげを紹介する英文を作
  る。
・ give+間接目的語+名詞を使った英文をライティングノートに書く。
・ 薦める理由、接続詞などを入れて英文をライティングノートに書く。
本時
○ グループで協力して、ALTにお薦めの日本みや
  げを紹介する英文を再構成する。
○ クラス全体で、プレゼンテーションを行う。
・ 英作文のコツを参考にワークシートに書き直す。
Section 3
○ I think (that) の形・意味・用法を理解し、それを
  使って英文を作る。
・ I think (that) を使って英文をライティングノートに書く。
○ Section3の英文を音読し、内容を理解する。  
まとめ
○ 単元全体の新出文型の復習をする。  
 

5 本時の目標

(1) 間違いを恐れず、グループで意見を出し合いながら、英語で積極的に書いている。(関心・意欲・態度)
(2) give + 間接目的語 +名詞 を使って、自分の考えを英語で書き表すことができる。  (表現)
 

6 本時の展開(4/7)

過程 領域 学習活動 教師の指導・支援 評価規準と評価方法
T1 T2(ALT)
  今日のめあてを確認する。
「カール先生に、お薦めの日本みやげを紹介しよう。」
     
書く 前時に作った英文を、「英作文のコツ」を使って書き直す。 becauseを使って薦める理由が2つ書けるようにアドバイスする。  
読む 自分の英文を音読練習して、辞書で調べた単語の中に読めないものがないかを確認する。 発音の仕方が分からない生徒にアドバイスする。  
話す
・聞く
グループを作り、シェアリングし、案を一つにしぼる。 説明の聞き取りやすさと説得力のあるものをグループ代表に選ばせる。 発音の仕方が分からない生徒にアドバイスする。  
書く グループ代表の英文に、協力して説得力のある英文を1文付け加えて発表原稿を完成させる。 英作文に役に立つ表現を紹介する。
机間指導をしながら英文をチェックし、発表者が英文を読めるかを確認する。
【関・意・態】
間違いを恐れず、グループで意見を出し合いながら、英語で積極的に書いている。(観察)
【表現】
give + 間接目的語 + 名詞を使いながら、自分たちの考えを英語で書き表すことができる。(ワークシート)
話す
・聞く
各グループの代表の発表を聞き、薦める理由を3つ聞き取り、発表についてのコメントを書く。
メモを取るために1文ずつ区切って発表するように指示する。発表後に分かりにくかったところは、補足説明を行い、理解の助けとする。 各グループに対して、英文の表現の仕方でよかった点と、家族のだれにプレゼントするかを考える。 【表現】
まとまりのある英語を話すことができる。(発表)
【理解】
友達の英語を聞き取り、メモを取るができる。(ワークシート)
聞く ALTのコメントを聞き、各グループのおみやげが家族のだれにプレゼントされるか、またその理由を聞き取る。 今日の活動に対して賞賛のコメントし、英文を書くことに対して、自信や意欲をもたせる。  
 

7 授業の考察

@ 4技能の関連付けた言語活動について
 本単元をProgram3で学習した既習文法とProgram5で学習する新出文法を総合的に活用できる言語活動として「ALTに日本独特の物を薦める」という設定で、英作文やプレゼンテーションを行いました。
 このテーマ設定の場合、生徒の英作文に多くの未習語が多く出現し、和英辞書を使用することが必須となりましたが、活動のゴールにALTの評価があることが、「書くこと」への動機付け・必要性へとつながり、生徒は生き生きと書く活動に取り組むことができました。「書くこと」が苦手な生徒もいますが、TTで個別にアドバイスしたことと、学習形態を個人から班に移す活動を取り入れたことで学び合う場面が生まれ、最後まで意欲的に取り組むことができました。
 また、言語活動の中に「書くこと・読むこと」の班活動や、「話すこと・聞くこと」のプレゼンテーションを位置付けることで、生徒は英語で情報を交換し合うことの楽しさや達成感を味わったようです。
 今後の複数単元を総合的に活用できる言語活動としては、Program6の文法want toの導入で、「休暇を使ってやりたいこと」や「将来の夢」という設定で英作文・プレゼンテーションを行うことができます。Program10などの読み物教材でも、読後の感想を自由に書かせ、掲示するなど「読むこと」から「書くこと」へ関連付ける言語活動も行うことができます。
A  「書くこと」についての指導法について
ア ライティングノートについて
 毎時間書く活動を取り入れていることで、生徒は抵抗なく「書く」という活動に取り組んでいました。新出文法を定着させるためにドリル学習を中心に行い、ライティングノートのおかげで短い時間に効率よく学習を進めることができました。
イ 英作文のコツについて
 「英作文のコツ」を適宜振り返りながら、生徒たちは英作文を書き直していました。「接続詞を積極的に使おう」、「代名詞を使おう」、「自分の考えや感想、気持ちを入れよう」など具体的なヒントを示したので、書き換えなければならないポイントが分かりやすかったのだと思われます。
※ ワークシート生徒作品1  ワークシート生徒作品2
  
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最終更新日: 2010-03-24