児童生徒の様子 | ||
学年 | 小学校 低学年 | |
学習の様子 | 集団で読み聞かせをするときや,発表会をするときに最後まで話を聞くことが難しい。学習場面で指示を聞いていないことがある。 | |
生活の様子 | 学習用具の片付けが苦手。 | |
友達関係 | 授業中や集会の時など,近くの友達にちょっかいを出す。 | |
好きなこと | 外遊び。 | |
嫌いなこと | 人前での発表。 | |
プロフィールから の気付き |
学習の問題が大きく出ているが,一斉学習の中で参加しない,集団生活の流れにのれないなどの課題ももっている。これは,注意を傾け話を聞くことができずにいるため,何をどうしていいのか分からずにいるからではないかと考えられる。 | |
期待する姿 | ○ 決められた時間,話を聞くことができる。 ○ 持ち物を自分で片付けることができる。 |
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支援案の検討 支援案選択シートはこちら | |
支援メンバー | 担任・特学担任・特別支援教育コーディネーター・同学年の担任 |
話し合いの様子 | 担任が個別アセスメントシートのチェックリストをチェックした。そのプロフィールを基に,校内委員会のケース会議の中で,本人とかかわりのあるメンバーが集まり,パソコンを使いながら,支援案計画シートまで作成した。 |
支援の方向性 | プロフィールでは学習のつまずきが大きく出ていたが,担任としては学習の基礎となる態度や準備がとても気になっていたので,まずは行動面の改善を目標にした。 |
支援案の選択とその理由 (優先順位1) |
【座席の位置を工夫する。(教師がかかわりやすい場所など)】 まず取り組みやすいことから支援してみようと思った。声掛けにしてもモデルを示すにしても距離が近い方が安心すると考えた。「目標1」でも担任との距離が近い方が成功体験につながるのではないかと考えた。 |
支援案の選択とその理由 (優先順位2) |
【学習や活動の手順を示す。(文字カード,絵,声かけなど)】 聞くことに苦手さを持っているため,学習内容や手順を視覚的な情報で補うことで,学習に参加しやすくなると思われる。 |
支援案の選択とその理由 (優先順位3) |
【子どもの感情や気持ちを教師が代弁する。】 自分の気持ちを表現するときにつまずくことが多い。本人に確認しながら代弁することで,表現の仕方を学ぶことができると考えた。 |
支援の様子と評価 支援計画シートはこちら 個別支援シートはこちら | |
優先順位1の支援案 | 座席の位置を工夫する。(教師がかかわりやすい場所など)。 |
具体化された支援 | 授業中,担任やコーディネーターが,本人の席を刺激の少ない1列目にする。 |
導入時期の評価 | :「◎」 理由:担任が声を掛けやすく,活動への参加状況が少しずつ良くなっている。 |
経過時期の評価 | :「◎」 理由:担任が声を掛けることで,話を聞く時間が長くなってきた。 |
優先順位2の支援案 | 学習や活動の手順を示す。(文字カード,絵,声掛けなど)。 |
具体化された支援 | 授業中,担任が,板書やメモに手順や活動内容を書いて示す。 帰りの会の時,コーディネーターや担任が,整理した様子の写真を身近に置き,到達した姿を示す。 |
導入時期の評価 | :「○」 理由:給食準備では,手順を机に貼ることで活動を進めることができてきた。 |
経過時期の評価 | :「○」 理由:片付けは,声掛けや手順表で活動を進めているが,自分から取りかかるまでには至っていない。 |
優先順位3の支援案 | 子どもの感情や気持ちを教師が代弁する。 |
具体化された支援 | 授業中,担任が,発表できないときに代わりに言う。 給食時間,特学担任や担任が,少人数での会話に入り,やり取りの橋渡しをする。 |
導入時期の評価 | :「○」 理由:授業中だけでなく,休み時間にかかわることで,徐々に表現できるようになってきた。 |
経過時期の評価 | :「◎」 理由:思いや気付きをよく話すようになり,学習中の発表も増えた。 |
支援の振り返り | ||
支援後の プロフィールの気付き |
支援前と比べると,面積が減少していることが分かる。座席の配置により,活動の内容や進め方が分かり,活動に参加することが多くなったり,教師が子どもの気持ちを代弁したことで,周りの友達との関係もよくなったりしたためと考える。 | |
子どもの変容 | 声掛けや手順表などで,以前はできなかったことでも,クラスの子どもたちと一緒に行動するようになってきた。計算問題など,自分でできることは取り組めるようになった。以前よりも帰りの準備を自分でしようとするようになった。 |