聞く・話す                                                           
【国語科での取り組み】
単元 「楽しかったよ夏休み」クイズ大会
  〜良い話し方・聞き方を身に付けよう〜
本時の目標
   
  夏休みの思い出を「です。」「ます。」を使って話したりクイズを出したりすることができる。
(話すこと)
  話す友達を見て,話やクイズを姿勢良くうなずきながら最後まで聞くことができる。
(聞くこと)
本時の展開
  学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点
導入
聞き方・話し方の約束を確かめる。
  話し方聞き方の約束を掲示し確かめるようにする。
  話し方の掲示は後方に,聞き方の掲示は前方に掲示し,発表会中も目に触れるようにする。
 
  はっきりはなして しっかりきこう
展     開
「たのしかったよ夏休み」クイズ大会する。

  発表の順序は前もって決めておき,心の準備をさ せるようにする。
  発表の途中にクイズを入れさせ,楽しい雰囲気づ りや,聞き手の聞く意欲付けを図る。
  発表後「質問タイム」(あれば感想も)を設け,先 着2名程度ずつ言うようにする。この際,聞き手 側の文末表現については,聞くことに集中させるためにあえて指導はしない。

終末
聞き方話し方を振り返る。
                
クイズ大会の感想を言う。
  自己評価カードを使い,聞き方・話し方について振り返るようにする。
  友達の発表や自己評価カードを基に,聞き方や話し方について思ったことや考えたことを言うようにする。


資料(使用した児童の作品・ワークシート)
  図画工作科と関連を図り,作成した絵の裏にワークシートを貼り付けて発表する。


国語の学習から日常化(習慣化)を図る手立て
  日ごろから聞き方・話し方の約束やポイントを掲示し,機会ごとに(各教科・領域での指導で)確認しながら日常化を図るようにします。
  また,遊びの感覚を取り入れた聞く・話すトレーニング活動,話す事柄の事前準備,話し方のパターン(話型)を提示するようにしておくとよいでしょう。
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【日常的な取り組み】
朝の時間での「口ぱくクイズ1」の実践(1学期)
活 動 の 流 れ 留 意 点 な ど
  話し方の約束と聞き方の約束を確かめる。
話し方の約束
 ・聞き手の方を見て話す

  聞き方の約束
  ・相手を見て聞く
  ・最後まで聞く
  ・姿勢良く聞く












教師の例を聞く

順番に「口ぱくクイズ」をする。
  話すときは話型を提示し,それを見ながら言うようにする。
【話型】
  聞くときの約束を確かめる。
  手本を見せることで話す・聞く意欲を高める。
  話し方や聞き方,クイズの内容についてのコメントをし,話す・聞く意欲の継続を図る。
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 2学期は「口ぱくクイズ」に加え,関連する話をさせるようにします。(「口ぱくクイズ2」)
また,3学期は,さらに「お尋ねコーナー」を加えます。(「口ぱくクイズ3」)
「口ぱくクイズ2」の具体例
「口ぱくクイズ〜!」 「イエーイ!」
  「3文字です。言いますよ」 「はい。」
〜中略〜
「正解を言います。正解は『う・な・ぎ』
です。ぼくは,きのう,ウナギを食べま
した。お父さんとお兄ちゃんとぼくと妹
で食べました。おいしかったです。」
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朝の時間での聞く・話すミニゲーム例
活動名 目と耳でぴったんこ
ねらい 最後まで目をそらさずに話を聞く
活動の流れ 留意点など
ゲームの約束を確かめる。
教師 「目と耳でぴったんこ!」
児童 「はい。始まるよ!」
教師の話を聞く。
  話の途中でよそ見をしたら「○○さんアウト!」と教師が言いアウトの児童はいすに座る。
  話が終わって最後まで目をそらさずに聞くことができたらシール。
  再挑戦し,教師の話を聞く。
 教師が話をする。最後まで聞くことができたら「ぴったんこ賞」でシールをあげる。話をしていく途中でよそ見をしたら「アウト」。しかし, 「アウト」になっても,再挑戦できるようにする。
  4月当初は短い文(3文程度)から始め,少しずつ長くしていく。





  できるだけ全員がしっかり向いて聞くことができたということを実感させるようにする。
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活動名 「はい」と「いいえ」
ねらい 言葉をはっきり発する
活 動 の 流 れ 留 意 点 な ど
ゲームの約束を確かめる。
質問に答える。
Q 「バナナは好きですか?」
A 「はい。」
Q 「ピーマンは嫌いですか?」
A 「いいえ。」
  質問されたら「はい。」か「いいえ。」をはっきり答える。
  4月当初は,教師が質問していくが,次第に,生活班や座席順ごとに質問者と回答者を決めて子ども同士でゲームをするようにする。
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活動名 話を聞いて○×クイズ
ねらい 話の内容をしっかり聞く
活 動 の 流 れ  留 意 点 な ど
ゲームの約束を確かめる。
教師の話を聞く。
○×クイズにこたえる。
教師 「では,1問目。きこりが斧を落としたのは,広い海である。○ですか×ですか?」
児童 「○〜」 「×〜」
教師 「正解は……」
  教師の話を聞いた後でクイズがあることを知らせる。
  本の読み語りをする。
  ○と×のついたペープサートを用意し,教師のクイズに答えさせるようにする。(クイズは話の内容から出す。)
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活動名 わたしはだれでしょう
ねらい 話の内容をしっかり聞く
活 動 の 流 れ 留 意 点 な ど
ゲームの約束を確かめる。
ゲームをする。
ヒント1 「私は体は,白い色をしていることが多いです。」
ヒント2 「体はすごく柔らかいです。」
ヒント3 「私は食べ物です。」
  ヒントを出していき、分かったら答えることを知らせる。もし間違えたら,「お手つき」で1回休みというルールも確認する。
  ヒントは最後まで聞いて手を挙げるという約束をする。
  数名挙がった場合は,手が挙がった順に指名する。
  必ず,出題者(最初のうちは教師がする)が正解を最後にはっきりと伝えるようにする。
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活動名 並べ替えスピーチ
ねらい 順序を考えて話す
活 動 の 流 れ  留 意 点 な ど
  あらかじめ、3〜4文程度の作文を一文ずつに分けて書いたカードを用意しておく。
  相手からカードをもらい,順序を並べ替えて話す。
  2人組みでする
  作文は,絵日記や,これまで書いた作文の中から選ぶようにする。(指導が入ったもの)
  できるだけカードを見ないで,順序よく話すようにする。元の文と合えば正解。
  終わったら交代する。
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活動名 おうむになっちゃった
ねらい 順序を考えて話す
活 動 の 流 れ 留 意 点 な ど
  ゲームの約束を確かめる。
  お話の本を一文ずつ読み,その都度復唱することを知らせる。
  一人がお話を読み,もう一人が
復唱していく。
  2人組でする。
  句点が10個まで正確に復唱する事ができたらクリアー。その後交代する。途中で間違えたら,その時点で交代する。
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活動名 ○○気分です
ねらい 自分の思ったことや感じたことを話す
活 動 の 流 れ 留 意 点 な ど
ゲームの約束を確かめる。
教師の話を聞く。
「○○気分です」のリレーをする。
  話を聞いて「○○気分です。」と一人ずつ答えることを知らせる。
  「○○気分です。」と答える順番をグループで決めさせておく。(グループは4〜5名程度)
  話を聞いた後で,全グループ一斉に一人ずつ「○○気分です。」をリレーする。
  早く言い終わったグループ順に順位を付ける。ただし,同じグループ内で同じ言葉を言ったら失格となる。
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【指導を広げるために】
教科,道徳との関連
【生活科で】 ・・・   生活科の学習では,活動への思いや願いを出し合ったり,活動や体験したことを友達に表現したりする場面がよくあります。子どもの表現への意欲を大切にしながら,段階に応じて発表の仕方が分かるワークシート等を準備し,話し方や聞く・話す態度をしっかりと身に付けさせていきたいものです。
例:単元名「あそびのたつじん」
小単元名「たのしかったあそびをしょうかいしよう」  
紹介したい遊びを決める。
話す内容を考える。
必用なものを準備する。
(絵や写真,使った道具など)
準備した物を用いて話す。
友達紹介を聞いて,「よかったねカード」を書く。
「よかったねカード」の種類
@ 遊び方の工夫が「よかったね」
A 楽しそうに遊んでいて「よかったね」
B 発表が「よかたね」



【道徳で】 ・・・   お互いの考えや気持ちなど意見を伝え合い,さらに自分の考えや気持ちなどを整理したり考え直したりしながら道徳的価値の高まりに生かすことができます。



家庭との連携をとるために
 家庭学習での音読や授業参観等で,保護者に聞いてもらったり,コメントをもらったりすることにより,「話すこと」(声を出すこと)の習慣化や自信を持って話すことにつなげる。



聞く・話すその他のアイディア
聞 き 耳 タ イ ム
  しっかり聞き取ることを目的とし,話の内容についていくつか質問(クイズ)を出し,回答させる。クイズ番組のようにし,3問程度の出題でパーフェクトであればシールを渡す。



ボ リ ュ ー ム ス ピ ー チ
  声のボリュームを意識させるために,話す環境を変えて話す。
例:@隣の人と Aグループで(4〜8名) B学級全体で の順に話し声の大きさを指導し,日によってランダムに話す環境を変える。環境に応じた声の大きさを「声のものさし」として,教室の壁面に掲示し,常時意識できるようにしておく。
  



お 話 聞 か せ る ね
  保育園生との交流で,学習した事柄を紙芝居や劇,あるいは絵本の読み語りで保育園生に伝える活動。年間を通じて交流することにより,幼保小連携をはかる手だての一つにもなる。幼稚園・保育園児にとって入学準備,小学生にとっては発表・表現の場として有効である。
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