3 排泄に関する指導

 指導参考資料
排泄・トイレの使い方
目標
○ 学校のトイレの正しい使い方や排泄後の始末の仕方が分かり,約束を守ってトイレを使おうとすることができる。
本時の展開
活動の流れ 指導上の留意点
1 トイレの悪い使い方を見せる。  
・ノックをしてない
・便器の後ろの方に座ってる
・流していない,レバーを足で押している
・トイレットペーパーの使いすぎ
・手を洗っていない,スリッパを並べていない
・「どこが悪いか当ててみてね。」と言って教師が悪い例を見せると,子どもたちは,どこが悪い場面か一生懸命探そうとする。また,とても喜んで参加するため,楽しい導入となる。
2 便器の正しい座り方について知らせる。
  
・男女で,排泄後の始末の仕方が違うため,具体的な指導に当たっては,養護教諭に協力を依頼したり,学年の男女の教諭で役割を分担したりする。
・足をどの辺りに置いたら,おしりがきちんと便器の上にくるかを絵で説明する。
3 出した後の拭き方を知らせる。
  
・腕が動く掲示物を準備し(右写真),大と小のときの違いを説明する。
・使用するトイレットペーパーの長さも具体的に説明する。
4 次の人が気持ちよく使えるように考えさせる。
 ・レバーは手で押す
 ・紙を使いすぎない
 ・出した後は流す
 ・スリッパは並べる
・時間にゆとりがあれば,実際にトイレに行ってさせてみる。
・トイレには,休み時間に行っておくことが基本だが,どうしても行きたいときは,遠慮なく授業中に言うように伝える。教師自身が,「お腹が痛いのでトイレに行っていいですか?」と授業中に言ってみせたりすると,子どもたちも恥ずかしがらずに言えるようになる。
<日常的な指導>
・教師は,職員用のトイレだけではなく,児童用のトイレも使うようにする。使い方の手本にもなるし,きちんと使えているかどうかのチェックもできる。
・「スリッパ並べ」が,停滞していたら,名簿に日付を書いたものをトイレの入り口に準備し,各自で点検させるようにしておくと,意識して並べるようになる。(右写真)

「排泄・トイレの使い方」の提示資料や掲示物の例 
<使い方の説明>
・トイレの使い方を話し合うときに使用します。しゃがんでいる子ども,排泄物,スリッパ,トイレットペーパーなどをそれぞれ絵カードにしておくと,子どもたちの発言に応じて動かすことでき,イメージさせやすくなります。
・右の写真は,手を動かしながら排泄後の拭き方を説明します。
・家庭では,洋式便座が普及し,しゃがんで用を済ませることができない子どももいます。どの位置に足を置くかなど,細かい点まで指導するようにしましょう。


<使い方の説明>
・便器のどこに足を置いてしゃがめばよいのかを確認させるときに使用します。
・オレンジ色の足形が動くように作ってあるので,立つ場所と,排泄物が落ちる場所を,絵をとおして確認することができます。
・立つ場所の指導と併せて「レバーを手で押す」指導も行うとよいでしょう。

<トイレ出入り口掲示資料例>
・ただ掲示するだけではなく,「スリッパさんからのお手紙」として子どもに紹介したり,朝の時間を利用して音読させたりした後に掲示し,意識付けを行いましょう。
・便器がたくさん並んでいたり,少しひんやりしたりするトイレを怖がる子どもがいます。そのため,あわてて用を済ませようとし,失敗することもあるようです。いつも清潔にし,掲示物などを利用し,明るい雰囲気にしてあげることを心掛けたいものです。

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