道徳の時間の実態調査から

  『佐賀県教育センター研究紀要第24集「心の教育」の調査研究』(平成12年3月)の教師対象の調査結果によると,「道徳の時間の授業時数を十分に確保し計画的に実施している」とは言い難い現状が明らかになっています。そして,計画的に実施できていない理由として,中学校では「行事や生活指導等を優先する傾向が強いこと」「道徳の指導方法が難しいこと」が挙げられています。

 そこで,生徒の心に響く授業が,教師にとっても魅力的で取り組みやすいものとなるように,実践にすぐに役立つようなリーフレットを作成し,指導方法を異にする5つの授業モデルを提案したいと思います。

 「資料の選択」「指導展開の工夫」「発問の工夫」を視点として授業モデルを提案することにより,道徳の授業の仕組み方や指導方法についての教師の理解が深まり,道徳の授業への親しみが増し,やがては生徒にとっても教師にとっても楽しく魅力的な道徳の授業を実現する,その一助になればと思っています。