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独立行政法人メディア教育開発センター
「教育の情報化の推進に資する研究」
【文部科学省委託事業】
平成18・19年度に文部科学省委託事業「教育の情報化の推進に資する研究」による調査研究が行われました。ICTを活用した授業を実践している全国の小学校・中学校・高等学校の教員へ協力を依頼し、児童生徒対象の客観テストや意識調査が行われました。

小学校における客観テストの分析結果
 小学校算数・社会・理科における客観テストの結果について、3観点の総合結果の平均値を分析してみると、ICT を活用しない場合と比較して、ICT を活用した場合が、高い結果になっていました。また、思考判断、表現処理、知識理解のそれぞれの項目においても、ICT を活用しない場合に比べて、ICT を活用した場合が、高い結果になっていました。
       
 
 
 
       
 中学校・高等学校においても、小学校と同様にICT を活用しない場合と比較して、ICT を活用した場合が、高い結果になっていました。


児童生徒(小学校・中学校・高等学校)対象の意識調査の分析
 関心や意欲に関する質問項目「楽しく学習することができた」「進んで参加することができた」「今日の学習は満足できた」で、ICT を活用しない場合と比較して、ICT を活用した場合が、高い結果になっていました。
       
 
 
 
 



 理解度に関する質問項目「正しく理解することができた」「深く理解することができた」「内容を友だちや先生に正しく説明できる」で、ICT を活用しない場合と比較して、ICT を活用した場合が、高い結果になっていました。
       
 
 
 
       


 また、ICT活用して授業を行った教員の98.0%が、「関心・意欲・態度」の観点において効果を認めていました。それ以外の観点(知識・理解、思考・判断、表現・技能・処理)や、ICT活用によって児童生徒が集中して取り組めるようになることや児童生徒が楽しく学習出来るようになること等についても、多くの教員が効果を認めていました。

以上のように、ICTを活用して学習指導することは、教師のみならず、児童生徒に対しても学力向上に高い効果があることが明らかとなっている。
 
文部科学省
「教育の情報化に関する手引」
 (一部抜粋)

文部科学省
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授業での教員によるICT活用の効果を高めるために

 学習指導の効果を高めるICT活用のためには、ICT活用と教員の指導力との関連を意識することが重要となる。単に授業でICTを活用すれば教育効果が期待できるものではなく、ICT活用の場面やタイミング、活用する上での創意工夫など、教員の指導力が教育効果に大きく関わっていると考えられる。つまり、「ICTそのものが児童生徒の学力を向上させる」のではなく、「ICT活用が教員の指導力に組み込まれることによって児童生徒の学力向上につながる」といえる。
 例えば、コンピュータや実物投影機等の映像をプロジェクタや大型ディスプレイなどで大きく映すだけで、学力が向上すると単純に考えることはできない。特に、児童生徒の興味・関心を高めるためであるならば、単に映像を見せるだけではなく、指導のねらいや児童生徒の実態に応じた題材や素材を教員が十分吟味して選んでいくことが重要である。また、その映像をタイミングよく教員が大きく映して提示したり、提示した映像などを指し示しながら発問、指示や説明をしたりすることで、ICT活用による効果が期待できる。より高い教育効果に結び付けるためには、ICT活用に加えて、日頃からの児童生徒の実態把握、授業における活用のタイミング、発問、指示や説明といった従来からの授業の展開との融合も重要となる。この観点から考えれば、ICTによる情報の提示は、板書の代わりになるものではない。提示した情報について説明などをした上で、従来どおり重要な点は板書をし、児童生徒にノートをとらせる指導も重要となる。そこで、ICTによる情報の提示と黒板が連携しやすいように機器等の配置を考える必要がある。

 一方、児童生徒の立場で考えれば、ICTによって提示された情報を見て、教員の説明や指示などを聞き、それに対応する学習活動を行うことになる。その際に提示される情報は、CD-ROMなどで入手された教科書準拠デジタルコンテンツなのか、実物投影機で映した教科書であるのか、インターネットで入手したデジタルコンテンツなのか、あるいは、プロジェクタなのか大型ディスプレイなどなのかといった提示手段や機器の種類の違いよりも、教員の説明などがよりわかるための情報の提示となっているかが重要となる。

 また、より高度な情報の提示手段として、ICTの特徴の一つであるインタラクティブ性の活用がある。ICT機器を操作する教員とのインタラクティブ性が高ければより授業のしやすさは向上すると考えられるが、確かな学力の育成といった学習指導上の効果のためには、むしろ教員と児童生徒とのインタラクティブ性を保障することの方が重要でである。つまり、高価なICT機器であるかどうかや、技術的な難易度が高いといったこと、あるいはICTの特徴を活かした機能といったことだけでは、学習効果を高めるために直接的な役割を果たさない可能性もある。

このような点に配慮してICTを活用する必要がある。 
児童生徒によるICT活用の効果を高めるために

 基礎的・基本的な知識・技能を習得する際に欠かせない繰り返しの学習指導では、一人一人の習熟の度合いに応じた指導が必要となる。その際に、指導の記録や習熟の度合いの把握をしやすくしたり、個に応じた問題の作成の効率化を図ったりする上で、児童生徒がドリルソフトなどのICTを活用すると効果的である。

 そして、発表、記録、要約、報告といった基礎的・基本的な知識・技能を活用して行う言語活動においても、ICTを活用することでより充実した学習が実現できる。このような学習活動は、学習指導要領の各教科等において具体的な記述が数多くなされている。

 また、各教科等において、児童生徒が適切にICTを活用するためには、コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作が身に付いていることが前提となる。小学校学習指導要領の総則に示されるように、小学校段階において基本的な操作能力を身に付けさせておくことが必要となる。
 
 
 
 
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